三つの光

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稼働を止めた深夜倉庫街。その中に一軒だけ明かりを灯す建物があった。山積みの楽器に囲まれ、ひとり楽曲制作を続けているマサキがいる。そして、彼の横にはいつでもKがいた。 「もう誰も来ねーよ」 「そんなこと言ったら、全部お終いじゃん」 かつて音楽スタジオとして使われていた場所。今2人の他、やってくる者は誰もいない。保育士をして働くアオイは、しばらく仕事を休んでいる。婚約していた恋人との関係は、他人に壊されるかたちで終わりとなった。無気力にベッドで横たわり一日を過ごす。自室に置かれたピアノの前で、鍵盤に指を置く。気持ちの動きに合わせて音を奏でてみる。か弱く、輪郭の無い音楽が鳴る。彼女は自分の演奏姿を撮影し、動画共有サイトにアップロードし続けている。 「誰も観ていないんだけどさ、前は向いている」 今はこれだけが彼女と世界の接点だった。 専業主婦はミチコは、かつて思い描いていた理想の家族像があった。経済的にも不自由なく、子どもの居る幸せな家庭。結婚から2年ほどたった今、その理想と違うところに居る。夫とはすれ違うように続く日々。 「すごいヒマだけど、自由が無いじゃん私。表にでたい」 彼女が本音を話せるのは 、息抜きに通い始めたテニススクールのコーチだけだった。 彼らは次第に自分の日常に距離を起き始め、そして出会う。相容れぬような4人は互いに惹かれ合い、やがて不思議なコミュニティを形成していく――。

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