人間の値打ち

(C)2013 Indiana Production Company Srl / Manny Films
イタリア・ミラノ郊外の町で小さな不動産屋を営むディーノは、娘のセレーナ、後妻である心療内科医のロベルタと共に暮らしている。ある日、富豪のボーイフレンドの家に遊びに出かける娘を送り届けたディーノは、屋敷の主人であるジョヴァンニ・ベルナスキに近づき、ベルナスキが手がける投資ファンドに参加したいとほのめかす。「出資金額は総資産の20%以下」が投資の条件であるにも関わらず、一攫千金をもくろんだディーノは、銀行から70万ユーロもの大金を借り、ファンドに参加する。 ベルナスキ夫人のカルラは、富豪の妻として何不自由ない生活を送っているが、夫からはアクセサリーのように扱われ、自分の居場所を見出せず空虚な毎日を過ごしていた。 ある日、町にある唯一の劇場が老朽化のため取り壊されそうになっているのを知ったカルラは、劇場再建のための出資を夫に依頼し、劇作家や評論家を巻き込んで自ら運営委員会を立ち上げる。 ディーノの娘・セレーナは金持ちの子女が集まる高校に通っている。お金持ちのボーイフレンドはいるが、本当の愛とは何かはまだ知らずにいる彼女は、ある日、継母であるロベルタの勤務先で不思議な少年と出会う。 それから半年後のクリスマスイヴ前夜。ディーノ、カルラ、セレーナ、それぞれの思惑と欲望が、一件のひき逃げ事故をきっかけに紐解かれていく――。

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