火の鳥

(C)1956 日活
バラ座のスター女優生島エミはハーフだが、父エンミイ急逝の報にもめげず、その夜も舞台で熱演し満員の観客を魅了していた。舞台がハネ、劇場裏のバー“かもめ”に集った一同の前に元座員の飛鳥が富士監督と春山プロデューサーを連れて現われ、エミに映画出演の話を持ちかけた。照明係の徳さんに送られて我家に帰ったエミは、その夜泊りに来た愛人の演出家田島有美に映画出演の希望を打明け承諾を得ると翌日、撮影所に赴いた。富士監督と共に、彼女が主演する“火の鳥”の相手役を探して所内を歩くエミは、ふと半裸の青年に眼を止めた。その夜スター北原嬢のパーティで、この青年、長沼敬一と知り合ったエミは恍惚と踊り合い、彼の抜擢によって“火の鳥”の撮影は順調に進められた。

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