なんちゃって家族

マリファナの売人をやっているデヴィッド･クラークは、大人には売るが未成年には決して売らないというちょっとした良心のもと、日々地味にちまちまと仕事にいそしんでいた。 そんなある日、町のティーンエイジャーをちょっと助けようとしたせいで、彼は路上でたむろするパンク野郎3人組に襲われ、クスリと金を奪われてしまう。デヴィッドに残されたのは、元締めのブラッドへの莫大な借金だけ。 その借金を帳消しにするため、そして身の安全も確保するため、デヴィッドは、ブラッドの“少量の荷物”をメキシコから運び込むという危険な麻薬密輸の仕事を押し付けられる。 皮肉屋のストリッパーのローズ、イケナいことをしてみたくてたまらないさえない少年ケニー、そして妙に世慣れた家出少女ケイシーというご近所を巻き込み、デヴィッドは絶対確実な計画をひねり出す。4人で偽の家族“ミラー一家”を装い、幸せな家族旅行を見せかけて麻薬を運ぼうというのだ。意気揚々と国境を越えるため南を目指した4人だったが、その先には予測不能、トラブルだらけの家族旅行が待ち受けていた。