シャドー･チェイサー

トラブル続きの仕事を放り出して、休暇を過ごす家族に会うためスペイン空港に降り立ったウィル。しかし、久々の父･マーティンとの再会に何を話せばいいか分からず、家族の団欒も台無しにしてしまう。翌日、買出しから戻ったウィルがクルーザーに戻ると、そこに家族の姿はなく、船内は何者かに荒らされていた。地元警察に捜査を依頼するが、浜辺で警官たちに襲われてしまう。ウィルの危機を鮮やかな格闘術で救ったのはマーティンだった。マーティンは他の家族が武装集団にさらわれたこと、そして、「俺は大使館とは別の仕事をしている。CIAの特別な部門の仕事だ」と衝撃的な秘密を打ち明ける。 愕然とするウィルにそれ以上の説明をせず、マーティンは夜明け迫るマドリードの街角で同僚ジーン･キャラックと落ち合った。会話の最中、何者かに狙撃されるマーティン。激しくうろたえたウィルは、無我夢中でその場を走りだし、必死の逃亡の末にアメリカ大使館に駆け込むが、いわれなき警官殺しの罪を着せられていた―。