雲に向かって起つ

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東日のかけ出し記者坂木武馬は、国会の中で迷子になり、副総裁の三上半兵衛と資料室の中藤礼子と知り合った。この礼子は数年前佐川という殺し屋に暗殺された代議士中藤の娘である。数日後、武馬は三上の孫娘由香に誘われてジャズ喫茶に行った。そこでは、ロカビリー歌手ケリー・藤が愚連隊に喧嘩を売られていた。驚いたことに、そのケリーをかばって立っているのが礼子であった。武馬は二人をかばって戦った。武馬は礼子から、ケリーが弟の紫郎であること、弟は父の仇を求めて歌手になったことを聞かされた。礼子には痛快会なる親衛隊を持っていて、父中藤のガードをやっていた塙がリーダーであった。数日後、武馬は国会記者クラブの会、強者会のメンバーに入れられた。そこで武馬はそのメンバーの一人芸者の花奴と知り合った。その花奴をアパートまで送っていった武馬は、花奴の隣部屋の女タキ子が中藤の死を予言したと聞き不審を抱いた。

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