この二人に幸あれ

杉野海運の東京支社。若尾久夫は支社長から娘との縁談を持ちかけられるが、同僚の清水雅子と相思相愛となり、その話を断ってしまう。だが雅子はそれ以来、会社にもデートにも顔を出さなくなってしまった。姉が駆け落ちしたことに落胆した厳格な父が、雅子を家に閉じこめてしまったのだ。雅子と父親は喧嘩の後に和解、久夫と雅子とのささやかな結婚式が執り行われることになった。だが久夫の会社では、支社長の娘と婚約した中島が新たに課長に就任していた。前課長の送別会の席で失礼な態度を取り続ける中島に腹を立て、久夫は中島に暴力をふるってしまい、会社に辞表を提出するのだった。