誘拐ラプソディー

伊達秀吉38歳。仕事も金もなく、何をやってもうまくいかない人生。そんな彼の前に、家出少年が現れた。伝助という少年は、大きな屋敷に住み、6歳なのに携帯電話を持っている。秀吉とは面識がない。そこで、秀吉は誘拐という最後の賭けに出るのだった。伝助の家では、秀吉からの身代金要求で大騒ぎ。黒服を着た屈強な男たちが、GPSで秀吉の車を追う。指定されたファミレスに、黒塗りの車が何台も集まってくるのだった。秀吉はファンミレスに姿を見せず、次々と指示を出す。最後は電車から現金の入ったカバンを投げさせる。こうして成功したように見えたが、秀吉の目の前にコワモテの男が現れた。何とかかわした秀吉。伝助に聞くと、伝助の家は地域最大級の暴力団篠宮組の組長だったのだ。さあ、大変。組長の息子を誘拐してしまったのだった。こうして、秀吉の必死の逃亡が始まった。