西の魔女が死んだ

中学3年になった少女・まい。中学校へ入学して間もない頃、学校へ行くのが苦痛になってしまった。ママの提案で、西の魔女のもとで過ごすことになった。西の魔女とは、まいのおばあちゃん。その家系は魔女の血筋だと聞く。おばあちゃんのいう魔女とは、草木についての知恵や知識を代々受け継ぎ、物事の先を見通す不思議な能力を持つ人のこと。まいは、自分も魔女になりたいと願いその修行を始める。おばあちゃんが課した修行とは、早寝早起きし、食事をしっかりとり、よく運動し、規則正しい生活をすること。そして、「何事も自分で決める」という事だった。草原でワイルド・ストロベリーを摘んでジャムをつくり、 野菜やハーブを育て、昔ながらの智恵を活かす。それは、まいにとって、まったく新しい生活だったのだ。だが、近所に住む謎の男、ゲンジの言葉に心をかき乱される。まいには受け入れる事が出来ないが、おばあちゃんはゲンジに寛大に接している。そのことで、まいは、おばあちゃんを理解できず、まいはおばあちゃんの家を去ることになってしまう。中学3年になった時、おばあちゃんが亡くなったという知らせが届く。まいは あの不本意な別れが最後だったと知り、後悔で押し潰されそうになる。だが、まいは死んだ西の魔女から、最後のメッセージを受け取るのだった。