ダーウィンの悪夢

ヴィクトリア湖に放たれた外来魚が巻き起こす悪夢を追ったドキュメンタリー。
公開日
2006年12月23日(土)
監督
フーベルト・ザウパー
撮影
フーベルト・ザウパー
出演
(ドキュメンタリー)
製作年
2004
製作国
仏=オーストリア=ベルギー
原題
DARWIN'S NIGHTMARE
上映時間
112
INTRODUCTION
本作は、04年ヴェネツィア国際映画祭ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞をはじめ、05年山形国際ドキュメンタリー映画祭審査員特別賞・コミュニティシネマ賞、06年セザール賞最優秀初監督作品賞など、世界各国の映画祭でグランプリを獲得している。06年アカデミー賞では、長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。生物多様性の宝庫アフリカ・ビクトリア湖に、今から半世紀ほど前に放たれた外来魚ナイルパーチ。現在では、大量発生し、湖畔の町にはナイルパーチの一大魚産業が誕生している。周辺地域の経済は潤うが、一方では貧困、売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグ、湖の環境悪化など、悪夢のような悲劇が生み出されていった。監督は、オーストリア出身のドキュメンタリー作家フーベルト・ザウパー。本作は、「大胆、かつ情け容赦ない傑作!」(タイムアウト・ニューヨーク)、「恐ろしい!素晴らしい!」(レザンロキュプティブル)、「おぞましいまでの崇高さ」(ニューヨーク・タイムズ)、と世界中のメディアに絶賛された。
STORY
アフリカのビクトリア湖は、かつて「ダーウィンの箱庭」と呼ばれ、多種多様な生物の宝庫だった。今から半世紀前、肉食の外来魚ナイルパーチがこの湖に放たれた。この魚は、魚の多くを駆逐しながら、大量に発生。淡白な白身で加工もしやすいことから、海外への輸出で一大魚産業が誕生した。漁師や加工工場の人々、空輸するパイロット、パイロットを相手にする娼婦たち。農村などからも人々がやってきて、湖畔に漁業キャンプをつくった。だが、ボートのない彼らは、次第に貧困になり貧富の格差が開いていく。キャンプの男たちを目当てに売春をする女たちも増えた。そこからエイズが広がり、病気で働けなくなる者も多い。また、町にはストリートチルドレンが目につく。エイズで親をなくしたり、貧困やアル中で子どもを育てられないため、子供たちは路上で生活をしている。ナイルパーチの切り身は、多くの地元民には高くて手が出せない。加工した後の残り物が揚げたり、焼いたりして売られているのだ。残骸の山からはアンモニアガスが噴き出し、そのせいで眼球が落ちてしまった女性もいる。そんな中で、画家のジョナサンは、ヨーロッパからナイルパーチを運ぶためにやってきた飛行機から大量の武器が見つかったという。アフリカの紛争で使われる武器が積んであるらしい。漁業研究所のラファエルは、「戦争があれば金になるのに……皆、戦争を望んでるはずさ」と呟くのだった。
CASTING
●デイモン ナイルバーチ加工工場オーナー。この土地に職を与え、ヨーロッパの食を支えていることに誇りを持っている。 ●エリザ パイロット相手の娼婦。10ドルで売春をして生活費を稼いでいる。コンピューターの勉強をしたいと言うが、客に殺されてしまう。 ●ラファエル 漁業研究所の夜警。給料は1晩1ドル。前任者が殺害されたおかげで、就職できた。 ●ストリートチルドレン 親を亡くしたり、生活困難のため路上生活をする。暴力や性的虐待を忘れるため、粗悪なドラッグで眠る。 ●カイジャゲ 漁業キャンプの牧師。自分の教区で1ケ月に10~15人がエイズで死ぬ。女性は売春をしている。コンドームは罪だと言って勧めない。 ●あら捨て場の男 魚の残骸から出るアンモニアガズのため、みんな咳きをしている。目をやられた人もいる。これ以外に生計の方法がない。 ●ジョナサン 町で唯一の画家。ストリートチルドレンたちを描く。 ●リチャード・ムガンバ ケニアの新聞「The East African」で執筆。不正を暴く記事を書いている。 ●セルゲイ 輸送機のロシア人機長。アンゴラへ戦車を運び、ぶどうを積んでヨーロッパへ戻ったことがあると言う。
配給会社
ビターズ・エンド

ShareSNSでシェアしよう!

TOP