やくざの勲章

(C)KADOKAWA 1962
昭和二三年敗戦の混乱期に生まれた不思議な集団、それは国籍を持たぬ不良外国人達である。東海市では新興のメリケンマーケットが公然と禁制品を売り、社長のマック、専務のチャーリーは日本人の経営する店を叩きつぶしていた。戦前から地元の縄張りを握っている川島組は、組長川島のきつい命令で彼らの横暴さをただ拳を握って見逃がすより他になかった。無力な警察、市当局でも手の打ちようがなかった。川島組の幹部秀次郎は生来喧嘩早く、組長のやり方には腹の虫がおさまらない。日を追って彼らの横暴は極に達し、警察でも敏腕の斎藤警部らが血みどろの活躍をするが治外法権の中ではどうにも手を出せなかった。

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