TANNKA 短歌

薫里は33歳で独身のフリーライター。ライフスタイルが雑誌に紹介されるなど第一線で活躍している。私生活では、恋人のカメラマンMと9年越しの仲で不倫関係である。Mとの恋を通じ、薫里は精神的にも肉体的にも女性として目覚め成長してきた。ある夜、行きつけのバーの帰り、ヴァイオリニストの卵、圭と彼の部屋で結ばれる。圭の初々しさに、薫里は魅せられ、Mと平行して関係を続けていく。Mが薫里にしたように、若く人生経験の浅い圭に、社会常識を教え、経験を積ませていくことに楽しさを見出して行く薫里。ある日、薫里は仕事で大物女優、大里響子を取材する。彼女の生き方に、深い感銘を受けるのだった。自由に圭を愛し、自由な立場で仕事をし、またMとの関係も自由でありたいと願う薫里。一方、圭は薫里を人生のパートナーとして考えるようになっていく。しかし、それは、薫里にとって重荷と変わっていくのだった。迎えたクリスマス。薫里のマンションのドアには、、クリスマスカードが添えられた二つの紙袋。差出人は圭とMだった。揺れる心の中、薫里は一つの結論を出すのだった。