地獄の変異

伝説の巨大洞穴があった。そこは、中世の時代に、最強のテンプル騎士団を滅ぼした“翼をもった悪魔”が住むとされている。1970年代になって、トレジャー・ハンターたちが、修道院跡を訪れた。修道院の真下にある洞穴に、中世にヨーロッパで活躍したテンプル騎士団が隠したとされる財宝の山が目当てだったのだ。ところが、巨大な落石と地盤沈下が修道院を襲い、全員が建物ごと深い“闇”に消えてしまう。それから30年後。洞窟研究の第一人者であるニコライ博士によると、修道院の洞窟には１４５キロにわたる水の流れがあり、その巨大さは地球最大規模であるという。洞窟内部の調査とサンプル採取にはプロのダイバーの力が必要である。そこで、「シャーク」と呼ばれるダイバーチームを呼び寄せたのである。事態に冷静に対処するジャック、弟のタイラー、チャーリーなど潜りのプロフェッショナルたち。ジャックたちは、ニコライ博士と生物学者のジェニングス、そしてカメラマン担当のアレックスらと洞窟の広いエリアにベースキャンプを設置した。奥部を偵察していたブリッグスの通信が途中で途絶えた。偵察にあたったストロードは謎の生物に襲われ、水中スクーターが爆発してしまう。その影響で岩石が崩れ、外界に戻る入り口がふさがれてしまった。調査隊一行は、自力で脱出すべく出口を見つけるために先へと進むが、メンバーは次々と、謎の怪物に襲われてしまうのだった。