少林キョンシー

白道士は、弟子の白日と白天とともに、迷える霊を成仏させ、転生させる《往生道》を極めようと日夜修行を続けている。そして彼らは8体のキョンシーと共に旅を続けていた。ある夜、一行は街道沿いのある料理店に立ち寄る。その店は大勢の客たちで賑わい、一見繁盛しているように見えた。しかし、白道士は店に漂う何か異様な気配に気づくのだった。それは、死霊たちが通りかかった生者を、魔界に引き込もうと罠を張る死霊飯店だった。白道士が死霊たちの偽装を見破ると、店にいた客も店員も腐乱した本当の姿を現わして一行に襲いかかってきた。次第に白道士たちは絶体絶命の窮地に追いやられていく。そのとき、かつて白道士の兄弟子だった黒道士と、その女弟子である黒月が現われ、死霊たちの魂を抜き取り、次々と消滅させていった。白道士と黒道士は、かつて共に同じ師の下で学んでいた。だが、実の父親である師匠が後継者に弟弟子である白道士を選んだ。そのことに激怒した黒道士は、父の教えとは正反対の《地獄道》へと傾倒していったのである。黒道士は村の外れにある村人以外立ち入りを禁止されている洞窟に向かい、そこにかつて大軍を率いた将軍の魂が眠っていることを知る。黒道士はその墓をあばき、それを持つことで強力な魔力が得られるという麒麟石を盗み出すのだった。その時、将軍はキョンシー大魔王として蘇ってしまう。大魔王は今こそ現世を暗黒の魔界に変え、その世界に君臨しようと企んでいた。黒道士は村人の虐殺を続けるキョンシー大魔王に戦いを挑むが、大魔王に肉体を乗っ取られてしまう。そして、白道士とその弟子たちや黒月も一緒に、暗黒面に落ちた黒道士と激しい死闘を繰り広げるのだった。