メトロで恋して

アントワーヌは、32歳の売れない俳優でモンパルナスに住んでいる。クララは28歳、作家の卵。TGVでウエイトレスのバイトをしている。こんな二人が突然、地下鉄で出会った。クララは懸命に話す彼に好感を持ち、「オデオン広場でデート」を約束した。夜のセーヌ河岸。「踊らない?」と彼女は言う。彼女の自由さ、寛容さに、どんどん惹かれていく彼。その晩、彼のアパルトマンで愛を交わした。翌日から、彼女はバイト帰りに彼の部屋へ直行し、服を脱ぐのももどかしく、愛し合う日々が始まる。オーディション不合格。彼はブノレーな気分のまま彼女とのデートヘ向かう。彼女はいつもどおり、本を読みながら待っている。いらだつ彼に、彼女はいつもどおり「バカね」と言い、微笑む。アントワーヌの親友のBTの紹介で、彼女はテレクラのバイトをする。彼は不機嫌で、彼女に悪態をつく。その夜、ベッドで読書中の彼女の本「恋人たちのアパルトマン」を、奪い取り窓から投げ捨てる。その行為に、彼女は初めて怒りを口にした。クリスマス。彼は、姉に両親と和解するつもりだと打ちあける。両親に彼女を紹介したいと思ったのがきっかけだった。結婚に向け、健康診断を受ける二人。彼女は再検査になり、不治の病を宣告されるのだった。

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