炎のメモリアル

ボルチモアの消防署に勤務するジャック・モリソン。彼は、ラダー隊と呼ばれる部署に所属する。ラダー隊とは、ポンプ車が放水を始める前に燃える建物に飛び込んで、生存者を救出するという命がけの仕事である。ボルティモアの穀物倉庫で大規模な火災が発生した。現場に駆けつけたジャックは12階に取り残された男を救出する作業に尽くしていた。しかし、階段は崩落し、爆発の危険をはらんでいる。一刻も早く脱出しなければならない事態だ。恐怖に怯える男を励ましながら、窓からロープで脱出させる。その直後、爆発が起り、ジャックは数階下のフロアに投げ出された。自力での脱出は不可能である。仲間の救出を待つ間、彼の脳裏には消防士の仕事についた頃の懐かしい日々の思い出が甦ってきた。ポンプ隊の一員になったジャック。集合住宅の火災への初出動、署長ケネディの叱咤と激励、無我夢中で火を消すジャック。それは一度も経験したことのない充実感が、彼の胸に広がっていた。そして、仲間の殉死と、ラダー隊へと自ら出願したこと。危険と背中合わせで活躍する日々。そんな思い出が巡る。しかし、今は自分が救出を待つ身。必死に助けようとする署長ケネディと隊員たち。ジャックは果たして救出されるのだろうか。

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