微笑みに出逢う街角

心に深い悲しみを抱えながら生きている、オリビアとナタリアとキャサリン。そんな彼女たちが苦悩の末、新たな人生を歩み出す。
公開日
2005年4月9日(土)
監督
エドアルド・ポンティ
脚本
エドアルド・ポンティ
撮影
グレゴリー・ミドルトン
音楽
ズビグニェフ・プレイスネル
出演
ソフィア・ローレン ミラ・ソルヴィノ デボラ・カーラ・アンガー ピート・ポスルスウェイト クラウス・マリア・ブランダウアー マルコム・マクダウェル ジェラール・ドパルデュー ジュリアン・リッチングス
製作年
2002
製作国
カナダ=伊
原題
BETWEEN STRANGERS
上映時間
95
INTRODUCTION
1950年から現代に至るまで、戦後イタリアが生んだ大女優として、その地位が揺るぐことのないソフィア・ローレン。輝かしいキャリアの中でも記念すべき100作目を飾ったのは、自分の居場所<アイデンティティ>をテーマに描かれた3人の女性達の“幸せへの物語”。野性的かつ官能的な魅力で世界中を虜にしたローレンの美しさは、現在もなお衰えることがないばかりか、本作品ではさらに円熟した優しさが加わり、新たな魅力が惹き出された。3人の女性達を演じるのはソフィア・ローレンと、『魅惑のアフロディーテ』で見事アカデミー助演女優賞を受賞したミラ・ソルヴィーノ、『クラッシュ』での鮮烈な印象を残すデボラ・カーラ・アンガー。加えて、オリビア(ソフィア・ローレン)の夢を理解出来ない夫ジョンを演じるピート・ポスルスウェイト(『シッピング・ニュース』)や、オリビアの良き理解者で幼なじみのジョンを演じるジェラール・ドパルデュ(『メルシィ!人生』、ナタリア(ミラ・ソルヴィーノ)の将来に鼻高々の父親を演じるクラウス・マリア・ブランダウアー(『メフィスト』)や、キャサリンの深い心の傷である父親を演じたマルコム・マクダウェル(『バレエ・カンパニー』)など個性派名優達が脇を固めている。音楽はキェシロフスキ監督の「トリコロール」でスコアを担当したズビグニエフ・プレイスネルが担当している。
STORY
オリビアは、毎週、公園へ通いデッサンを続けている。芸術の都フィレンツェへの想いを断ち切ることが出来ない日曜画家の主婦なのだ。オリビアは長年連れ添ったジョンと、平和で静かな毎日を過ごしているけれども、心の中には誰にも言えないでいる秘密がある。オリビアが絵への夢を諦めきれないのには、大きな理由があった。有名なフォト・ジャーナリストを父親に持つナタリアは、アンゴラの戦場をカメラに収め、「TIME」の表紙という華々しいデビューを飾った。賞賛する父親に対してナタリアはその成功を素直に喜べないでいる。ナタリアにとってアンゴラはあまりにも悲惨な戦場だったのだ。アンゴラで撮ったナタリアの写真に写っているのは、悲しい瞳の少女。死が隣り合わせの戦火の中、少女はその後どうなってしまったのだろうか。目を閉じると今でも戦場の光景が甦る。自分はあの時、果たしてシャッターを押すべきだったのか、他に出来ることはなかったのか。チェロ奏者のキャサリンは、長いツアーが終わっても娘と夫のいる家に帰れずにいた。母親を死に追いやった父親への思いを断ち切れず、家族と離れ離れに過ごす日々を送っている。心の中で何年も父親の出所を待っていた。今でも小さい頃の父親の姿が目に焼き付いている。寝ようとする頃決まって父親が母を殴る音が聞こえた。そんな悲しい過去が彼女を家族との幸せから遠ざけてしまっていた。今のキャサリンにとって父親に復讐をすることが全てなのだ。トロントを舞台に世代の異なる彼女達が、本当の自分の居る場所を探して再出発しようとしている。彼女達は別々の方向を歩みながら、強い結びつきを感じて幸せへの第一歩を踏み出したのである。
CASTING
●ソフィア・ローレン 1934年9月20日生まれ。ローマ出身。57年『誇りと情熱』でハリウッド・デビュー。58年『黒い蘭』でヴェネツィア映画祭最優秀女優賞を受賞。62年アカデミー賞主演女優賞。91年にはアカデミー賞の名誉賞を受賞。主な出演作は、『島の女』(57)、『私はそんな女』(59)、『バラ色の森』(60)、『戦場を駈ける女』(61)、『ああ結婚』(64)『栄光の丘』(65)、『アラベスク』(66)、『チャップリンの伯爵夫人』(68)、、『ラ・マンチャの男』(72)、『ひまわり』(70)、『旅路』(74)、『勇気』(86)、『ルシアの生涯』(88)、『プレタポルテ』(94)など。 ●ミラ・ソルヴィーノ 1967年9月28日生まれ。ニュー・ジャージー州出身。95年『誘惑のアフロディーテ』でアカデミー賞助演女優賞を受賞。主な出演作は、『ビューティフル・ガールズ』(95)、『バカニアーズ』(95)、『ノーマ・ジーンとマリリン』(96)、『ミミック』(97)、『サマー・オブ・サム』(99)、『ワイズ・ガールズ』(02)など。 ●デボラ・カーラ・アンガー 1966年5月12日生まれ。カナダ出身。90年『アンボンで何が裁かれたか』で映画デビュー。96年『クラッシュ』で世界的に脚光を集める。主な出演作は、『孤独の絆』「ブラック・メール/脅迫」(96)、『ゲーム』(97)、『ザ・ハリケーン』『ペイバック』(99)、『太陽の雫』(99)、「Signs & Wonders」(00)、「One Point O」(04)など。
配給会社
アルシネテラン

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