アメリカン・バイオレンス

14歳の娘と6歳の息子の2人は、父親と一緒にオーストラリアの砂漠をドライブする。しかし、突然に父親が死んでしまい、姉弟2人きりで広大な砂漠を旅することになった。食べ物も水も底をついてしまい、朦朧とした意識の中、弟は砂漠の向こうから黒い影が近付いてくるのに気付いた。それはアボリジニの少年だった。少年はアボリジニの知恵を使って姉弟に水を与えてくれた。狩りをしたり、泳いだりしながら旅を続ける彼らの姿が、次第に家族のように変わっていく。アボリジニの少年にすべてを託しながら、旅を続ける姉弟。アボリジニの少年の野性的な生活に触れて、都会の中で失っていた何かを取り戻してゆく。そしてまた、自らの力で「生」きることへの目覚めと、思春期を迎えた少女と少年は「性」の目覚めをそれぞれに感じ始めたのだった。

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