箪笥

ソウル郊外に静かに佇む一軒家。スミ、スヨンの美しい姉妹が、到着した車から降り立った。長期入院を終えて帰ってきたのだ。それを継母のウンジュは笑顔で迎えるが、どこか冷ややかな表情をしていた。姉・スミはそんなウンジュのことを明らかに毛嫌いし、妹・スヨンは少し怯えていた。その夜、スヨンは部屋に何者かの気配を感じる。それは、亡くなった実母が血を流す幽霊となり蘇るものだった。その悪夢以来、家のあちらこちらで怪奇現象の連鎖が巻き起こるのだった。神経質なウンジュは情緒不安定になり、姉妹とたえず言い争う。スミは、ウンジュへの敵対心と憎悪を募らせていくのだった。ある日、スヨンを箪笥に閉じ込め折檻した事実を知ったスミがウンジュへの敵意をあらわにし、父に訴える。しかし、意外なことにムヒョンは娘の陳情に対して「いい加減にしろ！」と諌めるのだった。そこには、誰もが予想もしなかった悲しくも残酷な現実が待ちうけていたのだ。