飛ぶ教室

少年ヨナタンは、ライプチヒにある少年合唱団で有名な聖トーマス校の寄宿舎へ入ることになった。彼はこれまで寄宿学校を6つも替え、いずれも逃げ出したという前歴がある。しかし今度は、指揮者のベク先生は優しく、何かと理解を示し、ルームメイトの少年たちともすぐに意気投合し、彼はここがすっかり気に入った。メンバーは、頭が良くて冷静なマルティン、体のきゃしゃなウリー、実験精神旺盛で校長の息子のゼバスティアン、いつもお腹をすかしていて力自慢のマッツの4人だ。彼らといつも敵対しているのが通学グループ。ある日、ライプチヒで最も由緒あるニコライ教会での彼らの合唱団公演がテレビ中継されることになっていた。ところが、ゼバスティアンが通学グループに大切な楽譜を盗まれ、地下室に閉じ込められてしまった。マルティンの作戦でゼバスティアンを救出することは出来たが楽譜は燃やされてしまった。おかげでコンサートはさんざんな結果になってしまうのだった。しかし、ベク先生は怒るどころか、訳を聞いて、友達を助けるためにやったのなら良いことをしたのだと誉め、自分がかつて寄宿生だった頃の話を聞かせた。そして、クリスマス劇を大成功させ、名誉を挽回するように言った。彼らの隠れ家の中でマッツが古い芝居の台本を見つけた。タイトルは「飛ぶ教室」。読んでみるとこれがすごく面白い。彼らはすっかりこの台本に夢中になってしまう。踊りをつけてミュージカル風にし、3001年の宇宙船と飛行士の話にしようと張り切るのだった。ところがベク先生が舞台稽古を覗き見ると、たちまち上演を禁止してしまった。ベク先生はどうして禁止してしまったのだろうか。彼らのクリスマス劇はどうなるのだろうか。
公開日
2003年11月22日(土)
監督
トミー・ヴィガント
脚本
ヘンリエッテ・ビーバー フランツィスカ・ブッフ ウッシー・ライヒ
撮影
ペーター・フォン・ハラー
音楽
ニキ・ライザー
出演
ウルリッヒ・ノエテン セバスチャン・コッホ アーニャ・クリング フレデリック・ラウ
製作年
2003
製作国
原題
DAS FLIEGENDE KLASSENZIMMER
上映時間
114
INTRODUCTION
ドイツの国民的作家エーリヒ・ケストナーの最高傑作「飛ぶ教室」。この作品は全世界30カ国以上で出版され、親から子へと70年の時を超えて読み継がれてきた永遠のベストセラーだ。転校生ヨナタンを中心に寄宿舎(ギムナジウム)生活を送る個性あふれる5人の仲間が、偶然隠れ家で見つけた古い芝居の台本”飛ぶ教室”をクリスマスの校内発表劇の為に、ラップやダンスでリメイクし、ミュージカルとして上演するまでを描いた物語。通学生グループとの雪合戦によるケンカや、夜の寄宿舎での枕投げ、女の子との淡い恋模様など、子ども時代に誰もが一度は経験したに違いない懐かしい場面がいっぱい描かれている。ケストナーは、ドイツの芸術の町ドレスデンに生まれ、児童文学作家、脚本家としてだけでなく、演劇評論家、小説家、詩人、エッセイストとして多方面で活躍する、時代を先がけた存在だった。若き映画監督ビリー・ワイルダー(『麗しのサブリナ』『昼下がりの情事』)と共にシナリオを執筆したことでも良く知られている作家である。ケストナーの最高傑作と言われる「空飛ぶ教室」は、『点子ちゃんとアントン』(99)、『エーミールと探偵たち』(01)で大成功したウッシー・ライヒとペーター・ツェンクの名プロデューサーコンビが映画化を実現。2003年1月に本国ドイツで公開され、『ロード・オブ・ザ・リング』『レッド・ドラゴン』といったハリウッド大作を押しのけて大ヒット。7ヶ月以上ものロングランを続け、観客動員数180万人を超えるシリーズ最大のヒット作となっている。
STORY
少年ヨナタンは、ライプチヒにある少年合唱団で有名な聖トーマス校の寄宿舎へ入ることになった。彼はこれまで寄宿学校を6つも替え、いずれも逃げ出したという前歴がある。しかし今度は、指揮者のベク先生は優しく、何かと理解を示し、ルームメイトの少年たちともすぐに意気投合し、彼はここがすっかり気に入った。メンバーは、頭が良くて冷静なマルティン、体のきゃしゃなウリー、実験精神旺盛で校長の息子のゼバスティアン、いつもお腹をすかしていて力自慢のマッツの4人だ。彼らといつも敵対しているのが通学グループ。ある日、ライプチヒで最も由緒あるニコライ教会での彼らの合唱団公演がテレビ中継されることになっていた。ところが、ゼバスティアンが通学グループに大切な楽譜を盗まれ、地下室に閉じ込められてしまった。マルティンの作戦でゼバスティアンを救出することは出来たが楽譜は燃やされてしまった。おかげでコンサートはさんざんな結果になってしまうのだった。しかし、ベク先生は怒るどころか、訳を聞いて、友達を助けるためにやったのなら良いことをしたのだと誉め、自分がかつて寄宿生だった頃の話を聞かせた。そして、クリスマス劇を大成功させ、名誉を挽回するように言った。彼らの隠れ家の中でマッツが古い芝居の台本を見つけた。タイトルは「飛ぶ教室」。読んでみるとこれがすごく面白い。彼らはすっかりこの台本に夢中になってしまう。踊りをつけてミュージカル風にし、3001年の宇宙船と飛行士の話にしようと張り切るのだった。ところがベク先生が舞台稽古を覗き見ると、たちまち上演を禁止してしまった。ベク先生はどうして禁止してしまったのだろうか。彼らのクリスマス劇はどうなるのだろうか。
CASTING
●ウルリヒ・ノエテン(ベク先生) ドイツ・ミュンヘンに生まれ。96年、「Der Ausbruch」に出演し、金獅子賞、バイエルン州テレビ賞を受賞。97年、『COMEDIAN HARMONISTS』でバイエルン州映画賞、ドイツ連邦映画賞における最優秀男優賞を受賞。最近は児童映画での活躍が多く、2002年度のバイエルン州映画賞の最優秀男優賞を受賞している。 ●セバスチャン・コッホ(ウトホフト) 1962年5月31日生まれ。シュトゥットガルト出身。舞台俳優として国立劇場における「レオンスとレナ」、ベルリンの国立舞台における「群盗」、「イフジェニー」で活躍。主な出演作は『FLIRT/フラート』(95)、『暗い日曜日』(99)、『トンネル』(01)など。 ●アーニャ・クリング(カトリン) 1970年、旧東ベルリン生まれ。70年、『GRUE HOCHZEIT』の主役に抜擢。ドラマ「Hagedorns Tochter」で人気を獲得。1995年、「Todliche Whal」でドイツテレビ界の最優秀新人女優賞を受賞。主な出演作は『トゥームハンター』(00)、『SEPTEMBER』(01)など。 ●ハウケ・ディーカンフ(ヨナタン) 1989年8月16日生まれ。ブレーメン出身。本作が映画初出演。2000年からプロテスタント系の学校クロイツ・ギムナジウムに通っている。 ●テレザ・ウィルスマイヤー(エーガーラント) 1989年6月8日生まれ。ミュンヘン出身。父親のヨゼフ・ウィルスマイヤーが監督する『カティの愛した人』(91)、母親ダーナ・ヴァヴロヴァの監督作品『DER BAR IST LOS』(95)に出演。 ●フィリップ・ペータース=アーノルズ (ターラー) 1990年7月1日生まれ。ミュンヘン出身。本作がデビュー。声優としてスチュアート・リトル』(99)に出演などイツ語版吹き替えに声の出演を経験している。 ●ハンス・プロイヒ・ヴトケ(ジンメルン) 1991年12月27日生まれ。ベルリン出身。本作が映画初出演。演劇では「Ozenflug」(97)、「ダントンの死」(98)に出演している。

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