魔剣

夢想剣--その構えは一見隙だらけで闘志が見えない。しかも相手が斬りかかると、瀬波幻雲斎の大刀は反射的に鞘走って相手を倒してしまう。幻雲斎は幼時に孤児となり、自殺寸前を夢幻坊に救われ、その錬成によって一流の剣士となり、女心の儚なさと仕官の為手段を選ばぬ人間性の卑しさを痛感して修業一筋に生きてきたが、不遇な豊臣秀次に同情して指南役となった。

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