大いなる砲火

1865年、南北戦争も終わりに近い頃、北軍のホークス砦では脱走に失敗した南軍の捕虜が黒人の当番兵に銃殺された。上官の命令とはいえ、黒人が白人を銃殺するとは。怒った南軍の捕虜たちは、ベントリー大尉を先頭にして集団脱走を計画した。ベントリーは、もちろん北軍に対しても怒りを感じてはいたが、それ以上に、志願看護婦のエミリーに恨みをもっていた。彼女は北軍のウォルコット少佐に気があるので、たびたび砦を訪れていたが、南軍に対して強い偏見を持っている女だった。

ShareSNSでシェアしよう!

TOP