あした来る人

(C)1955 日活
実業家梶大助のホテルへ、娘の八千代の紹介で、曾根二郎という青年がカジカの研究資金を出して貰うためにやって来た。曾根の願いを心よく承諾した梶だが、決して金を出すとは云わなかった。八千代は夫克平に不満を持っていたが、その夜も遅くなって一匹の小犬をかかえて帰ってきた彼に冷たい態度をとり、八千代は大阪の実家へ戻ってしまった。克平は八千代がいなくなってから、カラコルム山脈征服の計画を実行しようとしていた。ある日例の小犬を見ず知らずの女性が連れているのを見つけた。なつかしさに近寄ると、それは洋裁店に働く杏子だった。八千代は大助に叱られて克平の元に戻ってきたが、克平の登山計画をなじった。梶の世話を受けていた杏子は、それが克平の義父とも知らず、克平と結婚したい旨打明けた。名前を云わなかったため梶も色々と杏子を励ますのであった。克平は鹿島槍登山に出掛け、直後新聞がその遭難を伝えてきた。

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