キューブリックに魅せられた男

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2019年11月1日(金)公開
レオン・ヴィターリは有望な若手英国俳優。多感な時期に『2001年宇宙の旅』と『時計じかけのオレンジ』に衝撃を受けた、キューブリック監督の信奉者でもあった。その彼が全力で挑んだのが新作『バリー・リンドン』のオーディション。万全の態勢で臨んだ結果、見事に合格を果たす。撮影初日、初めて監督本人と会った瞬間「電流が走った」とレオンは回想している。撮影が進む中、監督の厳しい要求の数々にもこたえ、2人は次第に親交を深めてゆく。クランクアップの後、レオンの中に「キューブリックとまた仕事がしたい」という思いが高まり、有望視されていた俳優業からスタッフ側に転身。念願叶い『シャイニング』からキューブリック組に参加する。ダニー少年役のキャスティングを任され、その子役の世話から演技指導までを手がけ、早くも監督の信頼を勝ち取るレオン。そして、この時からキューブリックは身の回りに無数にある、ありとあらゆる細かい用事や仕事を彼に任せ始める。その量は常識をはるかに超え、レオンは24時間365日体制を強いられる。そして、監督から課せられるプレッシャーは次第に彼を肉体的、精神的に追い詰めていく…。

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