必要だったのは“家族水入らず”の時間――。『aftersun/アフターサン』笑顔弾ける“父娘”のオフショット解禁!

(C) Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022
5月30日(火)

シャーロット・ウェルズ監督が初長編作品で英国アカデミー賞英国新人賞を受賞、世界のメディアが絶賛し本年度ベストムービーに選出した注目作『aftersun/アフターサン』が、現在絶賛公開中。先週金曜に公開を迎え、鑑賞後の観客から「すぐに席から立ちあがれなかった…」「余韻が永遠と染み渡っていく」「泣きすぎた」「大傑作!」といった声がSNSなどに上げられている本作。今回、作中でかけがえのないひと夏を過ごす親子を演じたポール・メスカルとフランキー・コリオのオフショットが解禁された。

11歳のソフィが父親とふたりきりで過ごした夏休みを、その20年後、父親と同じ年齢になった彼女の視点で綴る本作。2022年カンヌ国際映画祭・批評家週間での上映を皮切りに評判を呼び、話題作を次々と手掛けるスタジオA24が北米配給権を獲得。昨年末には複数の海外メディアが<ベストムービー>に挙げ、毎年映画ファンが注目するオバマ元大統領のお気に入り映画にも選出されるなど、本年度を代表する1本となった。その波はアワードシーズンを迎えてなおも押し寄せ、父親を演じたポール・メスカルがアカデミー賞(R)主演男優賞のノミネートを果たす。監督・脚本は、瑞々しい感性で長編デビューを飾った、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。ソフィ役には半年にわたるオーディションで800人の中から選ばれた新人フランキー・コリオ。愛情深くも繊細なカラムには、ドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが抜擢された。また、A24製作、第89回アカデミー賞(R)作品賞など3冠に輝いた『ムーンライト』のバリー・ジェンキンスが脚本に惚れこみ、プロデューサーに名乗りを上げている。


父と娘の関係性にリアリティを持たせるため、ウェルズ監督はクランクイン前にたっぷり時間をとったという。撮影がスタートする2週間前から毎日数時間彼らと過ごし、その後あえてふたりを残し“家族水入らず”な時間を作ったそうで、その機会を得たポールとフランキーは一緒にビーチに行ったり、ビリヤードをしたり、アイスクリームを食べたりと、まるで彼らの演じたソフィとカラムのように穏やかな時間を過ごした。「彼らがお互いを知って本物の絆を築き、お互いを好きになっていく様子は見ていて嬉しかった」とウェルズ監督は振り返る。制作中もふたりが一緒に過ごす時間は自然と続いたといい、今回解禁されたメイキングスチールに収められている彼らはまるで本物の父娘のようでありながら、仲の良い兄妹のようにも見える。


おどけた笑顔でセルフィ―に写るフランキー、大切そうに彼女の肩に腕を回すポール、ふたりの間に確かに存在する絆が温かく滲んでくるようだ。そもそも監督がこの作品を作ったきっかけは自身の幼少の頃の思い出だという。若い父親はよく兄と間違えられていたそうだが、「父はちっとも気にしていない様子でした。映画で描いたら楽しい関係性になりそうだと常々思っていました」と監督は語る。「修了制作として映画化できそうなアイデアを色々と考えていた頃、古いアルバムをめくって父と過ごした休暇の写真を眺めていたらインスピレーションが沸いてきたんです。この物語にじっくり取り組むことは、自分の思春期や両親、特に父との思い出を振り返るということでした。制作を進めるうちに、次第にパーソナルな物語へと変わっていきました」。
監督の想いを乗せた物語を、役者たちが丁寧に関係性を育み一本の映画へと昇華した『aftersun/アフターサン』は、現在公開中。

絶賛公開中

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