「おみおくりの作法」のウベルト・パゾリーニ監督がちいさな新聞記事から着想を得て映画として完成させた『いつかの君にもわかること』より、日常を切り取ったような一時ながらも、胸を締め付けられる親子の会話シーンが解禁された。
余命宣告を受けながらも、窓拭き清掃人として働き、たった一人で4歳の息子を育てる33歳のジョン(ジェームズ・ノートン)は、自分が死ぬ前に幼い息子・マイケルに新たな家族を見つけなければならないが、同時に、まだ“死”を理解することができない息子に父親が死んでしまうことを伝えなければならなかった。ある日、公園で動かなくなった昆虫を見つけたマイケルは、父親に「歩かせて!」とお願いする。言葉を選びながら、“死”が悲しいことではないと説明するジョンだが、マイケルにはそんなことより大好きなものに興味を移してしまう、、、
■『いつかの君にもわかること』本編映像
ウベルト・パゾリーニ監督は本作が持つトーンについて、「主要な登場人物はそれぞれ非常にドラマチックな状況を抱えているものの、小津安二郎、最近で言えば、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の作品に見られるような、ストーリーに対し非常に繊細かつ“控えめ”な手法を用い、メロドラマや感情主義とは最大限距離をおくようしました。このアプローチを取ることで、様式的な華やかさから放たれた直球的な映画製作のスタイルに反映されている」と語り、また、「監督として本作品に臨む上で課題だったのが、非常に幼い子どもと撮影することと、真実味がある感動的な父子関係を演出することでした」と、演出の難しさも明かしている。






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