現代の日本の若者たちが抱える「病み」を鋭い視点で描く『生きててごめんなさい』主演・黒羽麻璃央オフィシャルインタビュー解禁!

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1月14日(土)

『余命10年』監督の藤井道人がプロデュースし、綾野剛主演のドラマ「アバランチ」では藤井と共に演出を担当した新鋭・山口健人監督が現代の日本の若者たちが抱える「病み」を鋭い視点で描く『生きててごめんなさい』より、1月23日(月)に完成披露上映会が開催されるのを前に、主演の黒羽麻璃央のオフィシャルインタビューが届いた。

出版社の編集部で働く園田修一(黒羽麻璃央)は清川莉奈(穂志もえか)と出逢い、同棲生活をしている。修一は小説家になるという夢を抱いていたが、日々の仕事に追われ、諦めかけていた。莉奈は何をやっても上手くいかず、いくつもアルバイトをクビになり、家で独り過ごすことが多かった。
ある日、修一は高校の先輩で大手出版社の編集者・相澤今日子(松井玲奈)と再会し、相澤の務める出版社の新人賞にエントリーすることになる。一方、自身の出版社でも売れっ子コメンテーター西川洋一(安井順平)を担当することになるが、西川の編集担当に原稿をすべて書かせるやり方に戸惑う。修一は全く小説の執筆に時間がさけなくなり焦り始める。そんな中、莉奈はふとしたきっかけで西川の目に止まり、修一と共に出版社で働く事となる。西川も出版社の皆も莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心が沸々と湧き、莉奈に対して態度が冷たくなっていく。いつしか、喧嘩が絶えなくなり―。

『生きててごめんなさい』予告編

主演は社会現象を引き起こしたミュージカル「刀剣乱舞」のメインキャラクターである三日月宗近役を演じた黒羽麻璃央。本作ではそれまでの華やかな役とは違う一癖ある難しい役どころに挑戦。ヒロインの莉奈役は、映画『少女邂逅』(監督:枝優花)で初主演を務め、『街の上で』(監督:今泉力哉)などの話題作に出演し、アメリカのテレビシリーズ「SHOGUN」の放送が控えるなど、着実にステップアップしている穂志もえかが務める。


本作出演の経緯をお教えください。
以前からこの作品のプロデューサーである藤井さんとは知り合いで、「いつか映画を一緒にできたらいいね」というような話をしていて、今回はプロデューサーと役者という形でこの作品に挑むことができました。

修一役をどのように捉えましたか?
この現実の世界によくいる、決して特殊能力があるわけでもないし、器用なわけでもないし、本当に普通の平凡な人です。その中でも莉奈という女性と出会って生活していく中で、現代社会での悩みだとか葛藤だとかに襲われながら、莉奈とどう接していくかという話です。終盤、キャパがどんどん一杯になっていって、爆発してしまうような部分もあります。


イン前に山口健人監督や藤井道人プロデューサーからはどのような話がありましたか?
「夢を持っているけれど、キラキラしていない、普通の男の子というのを大事に」という話をしました。

修一は執筆する時間がなくても「全然余裕なんで」と言ったりだとか、会った編集者は男性だとか、ちょっとした嘘をつきますが、前者も悪意があるわけではなくて、自分を追い込むためにも思えるし、後者も先輩とただお酒を飲んだだけで、莉奈を心配させないために咄嗟についた嘘です。その辺りの塩梅についてはどう考えましたか?
僕も言霊を信じる方なので、「大丈夫、大丈夫」と言って、自分を奮い立たせようとします。「嘘」と言うと悪いことをしている感じになっちゃうんですけど、相手のためを思って言ったことはいいんじゃないかなと思います。


莉奈の「私がうまくいくのが嫌?」というセリフがありますが、修一の嫉妬心は理解できましたか?
できます。自分がいないとダメだというものが身近にいる安心感はなんかわかる気がします。自分が優位に立ちたくなるというのもわからなくもないです。

彼女・莉奈役の穂志もえかさんとの共演はいかがでしたか?
穂志さん演じる莉奈という存在がナチュラルすぎて、待ち時間も莉奈なのか穂志さんなのかわからなくなり、憑依するってこういうことなんだなと思いました。「穂志さんのお芝居の足を引っ張らないようにしないとな」というような撮影期間でした。


読者にメッセージをお願いします。
色んなシーンで何度も何度もテイクを重ね、だいぶ試行錯誤しながら深めて作らせていただいた作品です。気分爽快とかそういうものではないし、ヒーローが出てくるわけでもない、ただの普通の会社員と女の子の話なんですけれど、観てくださった方とどこか必ずリンクするものがあると思いますし、リアルさが刺さってくれればいいなと思います。日々疲れた方に寄り添い、少しぐらいは明るい気持ちにしてくれるような作品になっています。観終わった後に、普段頑張っている自分へのエールになってくれるような、気持ちの助けになるような作品になっていると思うので、ぜひ受け取ってもらえればと思います。


2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開

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作品紹介

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