三浦大輔監督が登壇!『そして僕は途方に暮れる』初めて明かす撮影秘話も!1月10日(火)実施、北海道舞台挨拶オフィシャルレポート到着!

(C)2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会
1月11日(水)

2018年にシアターコクーンで上演され、各所から絶賛を浴びたオリジナルの舞台を、脚本・監督・三浦大輔×主演・藤ヶ谷太輔が再タッグを組み映画化が実現した『そして僕は途方に暮れる』。本作の舞台のひとつで、ロケ地にもなった北海道・苫小牧にて先行上映会が開催され、三浦大輔監督が舞台挨拶を行った。

上映終了後の会場に拍手喝采の中、三浦大輔監督が登場。「苫小牧で撮影ができて、こうやって映画になって、ここで舞台挨拶ができることを心から嬉しく思っています。ありがとうございます。」と挨拶。早速、約2年前となる撮影を思い起こし、時期は4月の初めくらいの、まだ雪もちらつく寒い時期だったことを明かす。
「物語上、苫小牧のシーンでも、ところどころ苫小牧で撮影していない」と、地元・苫小牧での上映後舞台挨拶とあってか、これまでに明かしてない撮影裏話も飛び出す。「裕一の実家は全編、実は、東京の家です。苫小牧の方は気付くだろうなと思っていました(笑)」
なぜ苫小牧で撮影を行ったのかの問いには「藤ヶ谷くん演じる菅原裕一に僕も感情移入して撮影に入りたかったのと、ここでは土地勘もあったので、映画の時にはロケ地の選択がしやすかった」と話し、さらには「映画を撮ってみて、苫小牧は独特の雰囲気があって、裕一の故郷として繁華街とか田んぼ道の田舎ではなく、いい意味で中途半端な感じが、裕一の曖昧さや、この作品の世界観に絶妙にフィットしていると思います」とベストなロケ地であったことに自信をのぞかせる。
自身の出身地で舞台挨拶を行った感想については、「とても嬉しく思っています。本当に満員になってくださって嬉しい限りでありがとうございます。藤ヶ谷くんも(撮影をした)苫小牧をすごく気に入ってくれていまして、また来たいと言っていたんですよ。今回は叶わなかったですが、それくらい気に入ってくれてました」と話した。苫小牧ならではのシーンについて「苫小牧と言えば煙突だと思います。町中にドカンとあって煙もすごく目立って、町中に充満しているような空気感というのは意外に映画のロケ地に向いている場所だと思いました。」とロケ地についての思い入れも語った。
観客とのQ&Aのコーナーでは、最初に、三浦監督から見て主人公・菅原裕一と、裕一を演じた藤ヶ谷の似ている部分を尋ねられると「藤ヶ谷くんは、裕一と重なる部分は全くないんです。舞台でキャスティングした頃から本人も裕一のことが分からないと言っていて…。」と回答。さらに「悩んだ末に、僕を真似てみようってことになったようです(笑)。監督として、裕一のクズさを引き出そうと色々言ったんですが、彼からはなかなか出てこない、いい意味で(笑)。なので、藤ヶ谷くんが演じた裕一は、本当に役になりきって作品のためにどうにかしようと全身全霊で演じ切った成果だと思っていますし、そこを評価されてほしいと思っています。」と藤ヶ谷の演技をベタ褒め。
続いて、舞台を映画化する上で大切にしたことについて「映像では、役者さんの表情が表現できるので、それを捉えていこうと思っていました。逃げるシーンではすべて振り返るシーンがあるのですが、表情でその時の裕一の心情を表しているので、映画の方が心情からより深くキャラクターを描けたかなと思っています。」と答えた。
そして、一番思い入れがあるシーンについては「本当にたくさんあるんですけどね…」といくつかのシーンについて話しつつも、最後は「新宿の街で裕一が振り返るシーンですかね。藤ヶ谷くんの振り返る表情が、僕もどれが正解なのか迷った部分もあるんですけど、物語が先に続くというか、そういう良い表情になったのかなと思っています。前向きな顔なのかどうなのか答えは皆さんの中で出してほしいんですが、彼がお客さんを見ていると思って観てください。逃げる度に、色々な登場人物を振り返って見てきた裕一がそのシーンだけは映画を観ている皆さんに振り返っていると思って観ると想像が湧き上がりやすいかなと思います」と注目ポイントについても語った。実はこのシーン。舞台ではなかったらしく、映画ならではの貴重なシーンだったことも明かされた。
質問が続き、予定時間を延長しながらも答え続けた三浦監督は、最後に「僕も苫小牧で生まれ育ちましたし、この映画が苫小牧から広がって盛り上がってくれればいいなと思っています。あまり肩肘張らずに、色んなところで笑えたり、気軽に観られる作品になっていると思いますので、是非観ていただいて広めていただければと強く思っております。」と熱いメッセージと共に舞台挨拶を締めくくった。

1月13日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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