愛という言葉を使わずにメロドラマを書きたかったー。『別れる決心』パク・チャヌクの右腕チョン・ソギョンって?!

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12月23日(金)

本年度のアカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出、5月に開催された第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞、先日発表された第80回ゴールデン・グローブ賞作品賞-非英語作品(旧・外国語映画賞)にノミネートされたパク・チャヌク監督最新作『別れる決心』。韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラー1 位を獲得、決めセリフが SNSで流行、BTS のメンバーRM も複数回鑑賞するほどハマったと自身のSNSやYou-Tube で報告するなど、社会現象ともいえるブームを巻き起こしている。韓国の“アカデミー賞”とも称される、最も権威ある映画祭、青龍賞では、『パラサイト~』の受賞数4部門を超える、6部門(最優秀作品賞/監督賞/主演男優賞/主演女優賞/脚本賞/音楽賞)、さらに人気スター賞まで抑え7冠を獲得、大鐘賞でも作品賞、脚本賞、主演男優賞の3冠を獲得。その勢いは国内に留まらず、米「ニューヨーク・タイムズ」紙や「ローリングストーン」誌、「インディ・ワイヤー」誌などが選ぶ今年の映画ベスト10にも選出されるなど、世界中で最高の評価を受けている。

物語は、刑事ヘジュン(パク・ヘイル)が、崖から転落死した男の妻ソレ(タン・ウェイ)の調査を開始することから始まる。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める・・・。


パク・チャヌクの右腕として映画史にその名を刻むチョン・ソギョン。2003年、短篇公募展の審査員だったパク・チャヌクと出会い、それ以降『親切なクムジャさん』『サイボーグでも大丈夫』『渇き』『お嬢さん』『別れる決心』と数多くの作品をパク監督と共同執筆している。最近では『若草物語』に着想を得て、主人公のマーチ姉妹が現代韓国に生きていたら、という問いかけから生みだされたNetflixで配信中の「シスターズ」を執筆。演出を「ヴィンチェンツォ」のキム・ヒウォンが手掛け、予想のできない展開で考察が考察を呼び、日本のNetflixで1位(テレビ部門)、グローバルランキングでも3位を記録した。

『別れる決心』は、韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラー1位を記録し、決め台詞がSNSで流行するなど、社会現象を巻き起こしている。さらにBTSのメンバーRMは自身のSNS、YouTubeなどでこの映画、そしてチョン・ソギョンのファンであることを公言しており、先日遂に自身がMCを務める番組「知っていても役に立たない神秘的な人間雑学辞典」にチョン・ソギョンがゲスト出演を果たした。しかし、RMはチョン・ソギョンのゲスト出演を知ったのは前日のことだったそうで、「とても驚いた。『別れる決心』『シスターズ』を欠かさず一緒に見ていた友だちに『チョン・ソギョンさんが出演する』と言ったら、みんな興奮していた」とその動揺と喜びが感じ取れるコメントをした。番組内で『別れる決心』の脚本の話題になった際には、「愛という言葉を使わずにメロドラマを書きたかった」と語り、5~6回本作を鑑賞したというRMらを感嘆させた。韓国での公開時のインタビューでも、本作で最も重要な要素は、「人間の心」であると語るチョン・ソギョンは、「「誰が犯人か」「有罪か否か」よりも、「その人は私を愛してくれているか」「あの人が私のことを思ってくれているのか?」ということに重きを置いた」と語る。パク監督との作品ではたびたび台詞が話題になるのだが、その台詞は1つのハードディスクと2台のキーボードでリアルタイムに推敲し合うという方法で執筆されている。パク監督は主人公の刑事へジュンと被害者の妻ソレがやりとりする台詞は「100%刑事映画であり、100%ロマンス映画だ」と述べている。あなたには本作が刑事ドラマに感じるか、それともロマンス映画に感じるのか?是非台詞にも注目して作品を楽しんでほしい。

2023年2月17日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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作品紹介

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