12月1日(木)から12月4日(日)までの4日間行われた「フランス映画祭2022 横浜。横浜みなとみらい21地区を中心に開催され、今年はコロナ禍以降3年ぶりに総勢25名ものゲストが来日。ゲストによる上映後のQ&Aや、マスタークラスなどのイベントが期間中毎日行われ、大盛況のうちに幕を閉じた。また今年は3年ぶりに観客賞も復活し、多くの支持を得て見事『あのこと』が受賞した。

実際に来日しイベントにも参加したオードレイ・ディヴァン監督は、観客賞受賞の吉報を受け「日本に初めて訪れ、多くの観客やメディアと出会い、映画について語り合えたこと、そして何よりもアニー・エルノー原作の素晴らしさを共有できたことを嬉しく思います。この観客賞は映画に対して、そしてアニーへの賞でもあり、主演のアナマリア・ヴァルトロメイやこの映画に関わった全員から心から皆さんにお礼を申し上げたいです」と喜びを語っている。
■『あのこと』オードレイ・ディヴァン監督からのメッセージ

『あのこと』は現在全国順次公開中。Bunkamuraル・シネマでは本作の公開を記念して、原作者アニー・エルノーのもう一つの代表作『シンプルな情熱』も先週末より特別上映中。
1時間40分、あなたは彼女となり〈あのこと〉の一部始終を体感する。鮮烈な映画体験!
『パラサイト半地下の家族』でアカデミー賞(R)4冠に輝いたポン・ジュノ監督が、審査員長を務めた2021年ヴェネチア国際映画祭での最高賞受賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻した本年度最大の話題となっている衝撃作『あのこと』がついに日本上陸!舞台は1960年代、法律で中絶が禁止され、処罰されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌが、自らが願う未来をつかむために、たった一人で戦う12週間が描かれる。この作品の特別なところは、本作と対峙した観客が、「観た」ではなく「体験した」と、それもアンヌと身も心も一体化して、「恐怖と怒りと情熱」を体感したと語ること。全編アンヌの目線で描かれる本作は、観ている者の主観がバグるほどの没入感をもたらし、溺れるほどの臨場感であなたを襲う。タイムリミットが迫る中、闇をくぐり抜け、アンヌがたどり着く光とは?身を焦がすほどの映画体験をあなたに──。

12月2日(金) Bunkamura ル・シネマ他 全国順次 公開中