日本でもスマッシュヒットを記録した『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』のA24が贈る真夏のエクストリームライド・ホラー『X エックス』より、本作の監督・脚本を務めたタイ・ウェストにインタビューが到着!長年撮り続けているホラー作品の魅力、そして本作に登場する史上最高齢の殺人鬼・パールについて聞いた。
タイ・ウェストといえば、70年代80年代の低予算ホラーの手法を巧みに取り入れた映画『The House of the Devil』で、筋金入りのジャンル映画マニアから“インディーズ映画の寵児”として高く評価されキャリアをスタート。そこから『インキーパーズ』『サクラメント 死の楽園』などホラー作品を撮り続けているほか、アダム・ウィンガード監督の『サプライズ』に俳優として出演するなど、まさにホラー畑の人間である。
そんな彼にとってのズバリ!ホラー映画の最大の魅力とは、「実験的な作品を作れるジャンルであること」だという。「あらゆることが試せて、クレイジーな映画にもリアルな映画にも挑戦できるし、観客がそれについてきてくれる。映画の作り手として、自らの世界を作り上げて観客に1時間半入り込んでもらえるのは特別なことなんだ」と、あらゆるジャンルを内包するホラー映画の奥深さについて語った。
本作『X エックス』は1979年のテキサスを舞台に、映画撮影のために古びた農場を訪れた3組のカップルが史上最高齢の殺人鬼夫婦に襲われる恐怖の一夜を描いている。なぜ今回ホラー作品の肝ともいえるヴィランを老夫婦にしたのか・・・「老夫婦をヴィランにしたホラー映画は今まで見たことがなかったからだ。また、多くの人は老人の能力を過小評価していて、この作品の登場人物たちのように彼らを甘く見ていると、その対価を払うことになるよ」と忠告!ヴィランが老人であることで、誰もが経験する〈老い〉というテーマを直視せざるを得ず、スプラッターホラーでありながらどこか悲哀・哀愁さを感じさせる本作。〈老い〉というテーマについては「人間は必ず老いて死ぬもので、誰もが抱える恐怖だ。それに人は、若いときは“大人になったらすべて解決する”と考え、年を取ったら“もっと若ければうまくいったのに”と信じがちだ。そこには妙な悲しい皮肉があるし、多くの人が理解できるはずだから、クレイジーなホラー映画の核として持ってくるにはぴったりだと感じたんだ」と明かした。
最後に、もしパールがこれまでホラー界に君臨してきた名ヴィランたちと対決させるなら!?という質問には「やっぱり『悪魔のいけにえ』のレザーフェイスかな。きっとパールなら倒せるよ。彼女を甘く見てはいけないよ、みんなの想像以上に強いんだ」と不敵な笑みを浮かべた。ここで明かされた老婆のまさかの戦闘能力の高さ。本編でどんな残虐シーンを見せてくれているかはぜひ劇場で確かめてほしい。また、もしかしたら既にシリーズ化になることが発表されている3部作の中でパール VS レザーフェイスの、夢の競演が観られるかも?!?!続報に期待だ。
7月8日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
「老人を甘く見ちゃいけないよ…」『X エックス』タイ・ウェストが史上最高齢の殺人鬼・パールと ホラー映画の魅力を語る監督インタビュー到着!
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7月8日(金)