『ヒメアノ~ル』『愛しのアイリーン』『空白』など数々の話題作を撮り続ける、𠮷田恵輔監督オリジナル最新作『神は見返りを求める』より、役作りのために“ムロツヨシ”を封印して挑んだ本作の新場面写真6枚が解禁された。
人間ドラマからコメディ、バイオレンスまで作品ごとに観客の心をざわつかせてきた𠮷田監督が最新作に選んだ題材はYouTuber。加速する時代で、“YouTuber”という職業を通して、今という時代を象徴的かつポップに描く一方、“欲”や“本音と建て前”、“嫉妬”といった人が誰しも持つ醜さや葛藤をも鮮烈に描く。



解禁されたのは、ムロツヨシ演じる田母神の”負の感情”に包まれた場面写真6枚。“神”のように優しかった田母神(ムロツヨシ)は、恩を仇で返すゆりちゃん(岸井ゆきの)やその周りで起こる出来事によって、ゆりちゃんの過去を晒す暴露系YouTuber “ゴッティー”へと豹変。
写真は、予告編でも印象的な見返りを求めないお人好しの田母神が豹変し発狂するシーンや、頭部をおさえ、顔を歪ませて道端にうずくまる田母神、さらには感情を失ったかのような表情で何かを見つめている田母神など。その他、携帯カメラを構えて何者かのマスクを剥がす様子や、自宅のドアに「ゴッティーのへや」と落書きされている写真も。現実世界でもSNSから住所を特定されるという怖い事件が多発する中、田母神も自宅を特定されたのか…。また覆面を被ったゴッティーがゆりちゃんに詰め寄る様子は、マスクの下から負の感情に満ちた彼の情念が伝わってくる。


先日実施された完成披露試写会の舞台挨拶では、ムロは「現場での過ごし方が今までとは違った。受け身の役であり、どんどん豹変していく役どころ。もはや“ムロシズカ(静か)”。岸井ゆきのさんとも会話をしないようにして、𠮷田監督の脚本の世界にどっぷりと浸かろうと思った」とコメント。あまりの静かな佇まいゆえに共演の岸井ゆきのからは「本当にムロさんは静かでした。『本当に主役?』と思うくらい端っこにいて。キャンプ用の椅子に仏のように静かに座っていました」と話すほど。田母神を演じるにあたり、ムロは「軽くやると𠮷田監督が描いた人の愚かさなどが浅く薄っぺらくなると思ったので『悲劇ではあるが喜劇だ』と頭の中で繰り返して楽しみながら演じようと、いつもの“にぎやかツヨシ”はいらないとジャッジした」と話した。

6月24日(金)TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイント他全国公開!