これまでタブー視されることの多かった、女性の生理、避妊、中絶、妊娠、産後うつに育児ストレスなど、その身体にのしかかる様々な負担や精神的プレッシャー、セクシャルマイノリティーの人々が直面する社会的な差別といったリアルをユーモアと軽やかさをもって見事なバランスで描き、グレタ・ガーウィグに続く才能と絶賛され、アメリカで開催される世界最大のエンタメカンファレンスイベントSXSWフィルムフェスティバル2019では観客賞と審査員特別賞受賞!本作では主演もつとめるケリー・オサリヴァンの脚本デビュー作でもある『Saint Frances』の邦題が『セイント・フランシス』に決定、2022年8月19日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイント他にて全国公開決定!合わせて、ポスターとシーン写真2点を解禁された。
34歳で独身、大学も1年で中退し、レストランの給仕として働くブリジットは夏のナニーの短期仕事を得るのに必死だ。そんなうだつのあがらない日々を過ごすブリジット(ケリー・オサリヴァン)の人生に、ナニー先の6歳の少女フランシスや、その両親であるレズビアンカップルとの出会いにより、少しずつ変化の光が差してくる――。
SNSでシェアされる、充実したように見える<他人の人生>。それに比べて「自分なんて」と落ちこみ、満たされない気持ちや不安にさいなまれる人は大勢いるはず。でも、人の人生なんてそんなに完ぺきじゃない。誰だってみんな苦しんだり、家族にだって言えない悩みや秘密を抱えている。社会が決めた見えないルールに振り回されて居心地の悪い思いをしたり、自分の生き方に自信を持てなかったり……。『セイント・フランシス』はそんな不安だらけの毎日を生きるすべての人々に優しいエールを贈る作品となっている。
ポスターは、ブリジットと少女フランシスが一緒に<ひと夏の時間>を謳歌する様子を切り取ったもの。

グレタ・ガーウィグの『レディ・バード』(17)の女性の描き方に触発され、俳優として多くの脚本を読んで来た経験を生かして自伝的要素を織りこんだ本作のオリジナル脚本の執筆を開始したというケリー・オサリヴァン。「女性に生理がなかったら地球には誰も存在しないのに、若い頃から生理のことは隠すように教育されている」と語り、世界の女性が毎月向き合う日常の当たり前をおおやけに語ることがタブーとされ、キレイな部分だけが美化されている現状に疑問を感じ、女性の心身の本音を見せたかったのだという。
大げさなドラマに仕立てられがちな中絶経験も、人によっては淡々と向き合うなど、捉え方はさまざま。社会問題を上手に取りこみながら、大人だからこその苦悩と揺れ動く心情、そして今を生きる人たちの本音をユーモアと感動を交えてナチュラルに伝える凄腕は、まさにグレタ・ガーウィグの才能を彷彿とさせ、今後の活躍にも大きな注目が集まっている。


2022年8月19(金)ヒューマントラストシネマ有楽町,新宿武蔵野館,シネクイントほか全国ロードショー!