『北風アウトサイダー』 追加場面写真&次男役・伊藤航の公式インタビューが到着!

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1月29日(土)

2007年に映画監督の入江悠と共に劇団いろは野良犬弾を設立した、俳優であり劇団主催者でもある崔哲浩が自ら監督、脚本、主演を務め、その意思を汲んだスター級の演劇人が勢ぞろいした次男役の伊藤航の公式インタビューと追加場面写真が解禁された。

「朝鮮人も日本人もみんな人間だから、仲良くできる時代が必ず来る」というオモニ(母)の言葉を胸に、4人兄妹が、オモニ食堂で一緒に働く仲間や、日本のヤクザの組に入った旧友らと協力し、店の借金返済や一方的な価値観を押し付ける在日朝鮮統一連合会などの難題に挑む群像劇だ。崔の実話を元に、人種的偏見に遭いながら、貧しくとも、笑いと励ましを忘れない家族が力をあわせ、次々と襲いかかる人生の避けがたい不条理と戦う人情劇が完成した。

また、今回追加場面写真として、チョロが認知症になって行方不明になったオモニを探すシーン、チョロの妻・朱美(田中あいみ)が不妊症だと判明したシーン、二人の養子のナミ(秋宮はるか)が朝鮮大学に進むか日本の大学に行くか悩むシーン、チョロ(菊地玲緒)とヨンギ(杉浦豪)の幼少期の回想シーンが解禁された。


Q. 在日朝鮮人役でしたが、どのような役作りをされましたか?
僕は友人に結構在日の方と韓国人の方がいて、それぞれ育った場所・環境は違うんですけれど、共通する部分があると思っていて、そういうところを意識して演じました。決して差別的な意味ではなくて、役を演じる時に、生まれなどを区別していくじゃないですか。僕だったら「東京生まれ、東京育ち、中流階級で育った、昔はちょっとモテたけど今は全然になってしまった男、37歳」というような像なんですけれど。在日朝鮮人の役は初めてだったんですけれど、役作りの方法は、他の役を演じる時と同じです。

Q. チョロと朱美夫婦には、不妊症と養子問題という在日朝鮮人に限らない普遍的なテーマがありますが、クランクイン前に調べたことなどはありますか?
病気については調べましたし、里親というか子供をもらうということが日本人間ではあまりないですけれど、在日朝鮮人のコミュニティの中ではまあまああるということがわかって、そこまで構えることではないんだなという意識でした。


Q.チョロ役を演じるにあたって、大切にしたことは何ですか?
バランスです。4兄妹の二番目の子供であり次男であり、コミュニティ内でもそういうポジションの人で、バランスを取りながら生きている人という気がしました。性格も波がなく優しいところを意識しました。

Q. チョロは17年間失踪しているヨンギを隠れて探していますが、堂々と探せない理由についてはどう考えましたか?
結果がどうなるかわからないことを言わないで進める人っているじゃないですか。「絶対に俺がなんとかしてやる!」と言わずに進めるような性格の人なんだと思いました。 

Q. 撮影時の面白いエピソードはありますか?
撮影期間がすごく延びてしまって、本作はほとんど夏の設定なんですけれど、最終的に12月や1月にシャツで撮影して、吐く息も白くなってしまい、氷水を飲んでみたりしました。


Q.読者の方にメッセージをお願いします。
二世三世四世まで合わせると、今、日本に在日の方が50万人弱、日本の人口の0.5%いらっしゃるそうです。令和になり、偏見や差別的な意識も少なくなっていると思うんですが、残りの95.5%の人が、ちょっと忘れていたり、失っていたりするような家族や仲間を思いやる、とっても激しい気持ちみたいなものに気づかせてくれたり思い出させてくれるような映画だと思うので、その辺りを観ていただければと思います。


2月11日(金・祝)よりシネマート新宿ほか全国順次公開

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作品紹介

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