ゲイであることを隠しながら生活する男子高校生とBL好きの女子同級生との恋愛を通じ、世間にはびこる“ふつう”という価値観とのギャップに向き合う男女の姿を描いた映画『彼女が好きなものは』より、
ゲイであることを隠して⽇々を過ごす男⼦⾼校⽣・安藤純(神尾楓珠)と、BL好きを隠しているクラスメイトの三浦紗枝(山田杏奈)が、書店で鉢合わせたことから急接近。やがて紗枝から告⽩された純はある想いを秘めて付き合うことに―。
原作は、小説家・浅原ナオトの「彼⼥が好きなものはホモであって僕ではない」(角川文庫刊)。Web⼩説サイト「カクヨム」で話題となり、2018年2⽉に書籍化、2019年4⽉にはNHKで「腐⼥⼦、うっかりゲイに告る。」のタイトルでドラマ化もされ、⼤きな反響を呼んだ。

今回解禁されたメイキング映像は、純と紗枝の温泉デートの最中、とある理由で純と誠(今井翼)のキスシーンを目撃してしまう。思わず手に持っていた水風船を投げつけ、紗枝が問い詰めるというシリアスなシーンの一部。神尾と今井が対峙するシーンや戸惑う紗枝の感情の起伏を草野監督が伝え、それに応える山田の真剣さが垣間見える。
また、神尾と今井の顔の真ん中に水風船がぶつかり、弾けさせるという難しいシーンでは、助監督が投げた水風船が絶妙にヒットし、カットがかったと同時に周りのスタッフからは拍手が!水に濡れた神尾と今井も手ごたえを感じたのか、笑顔を見せる。
その後、キャスト、スタッフ全員で映像をチェックすると、一同が「おぉぉぉ!」と声をあげ、草野監督が思わず拍手!監督からの「完璧だ、OK!」という言葉でますます盛り上がる。現場の熱気と和やかな雰囲気が伝わるメイキングシーンとなっている。
■『彼女が好きなものは』メイキング映像
草野監督は神尾について、脚本を書いているときからどこか影があって、まとっている空気が純とピッタリだと感じていたという、また山田についても初めて山田に会った時、この子が紗枝だ!と直感したと振り返る。誠については、原作を読んだ時からワイルドで色気がある人がいいなと思っていた際、ふと今井が思い浮かんだという。ベストなキャスティングに恵まれ、監督とキャストの信頼関係のもと完成した本作、劇中この温泉デートシーンを皮切りに純、紗枝、誠の関係性が変わっていく…。この3人の関係性がどうなっていくのか、ぜひ劇場で確かめてほしい。
TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中