「言葉では説明できない細微な感情をめいっぱい詰めこんで映画にしました」今泉力哉監督『かそけきサンカヨウ』オフィシャルインタビューが到着!

(C)2020 映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会
10月5日(火)

今泉力哉監督が窪美澄の短編集から自ら映画化を希望し、ドラマ「ドラゴン桜」でも話題となった志田彩良が主演を務める映画『かそけきサンカヨウ』より、今泉力哉監督のオフィシャルインタビューが到着した。

本作は、家庭環境のせいで早く大人にならざるを得なかった高校生・陽の葛藤と成長が、同級生・陸との“恋まではたどり着かないような淡い恋愛感情”を交えて描かれている。主人公・国木田陽を志田が、陽をやさしく見守る父親・直を井浦新、陸を「ドラゴン桜」でも志田と共演した鈴鹿央士が演じている。
 監督は作品に流れる空気感やリアリティが高い評価を受け、『愛がなんだ』のヒット以降、『アイネクライネナハトムジーク』、『mellow』、『his』と作品を作り続け、今年は『あの頃。』『街の上で』と既に2本の作品が公開され、城定秀夫監督とのコラボ映画が来春公開を控える今泉力哉。主人公・陽が家族について悩みながら成長していく姿を丁寧に映像化した。


◆今泉力哉監督オフィシャルインタビュー
本作の原作である窪美澄の短編集「水やりはいつも深夜だけど」の魅力を「人によっては囚われてしまうような“家族”を、みんな絶対的にいいものとして言葉にすることについて前々から疑問を持っていて。でもこの短編集は“歪みのある家族”について描いていた。その点に惹かれました」と語り、なかでも、幼い頃に母親が家を出て以来、父とふたり暮らしをしてきた少女・陽の葛藤と成長を描いた一篇「かそけきサンカヨウ」に引き付けられたという。

「出て行った生みの母との関係も、普通ならもっと憎しみの率を高くして書きそうなところを、陽は画家である母に対してある種の憧れを持っていたりする。新しくできた妹に対しても、もっと憎しみや嫉妬があってもおかしくないのに、そうは書いていない。“普通はここに葛藤を作る”というところ以外にさまざまな溜め込みがあり、しかもその描き方が丁寧。作り物ではない本当の悩みって感じがしたんです」と原作の感想を語った。映画には父・直と陽の10分弱の長回しシーンがあるが、本番前に父親の台詞を足してもっと説明した方がいいとなり、直の台詞を増やしたバージョンでテストした際、陽役の志田が“足された父の台詞”を飛ばして、その後の自分の台詞を言う、ということがあった。それを「あれは志田さんのミスではなく、そういう役者の生理だったんだと思います」と、改めて直役の井浦と志田で話し合い、直の台詞は足さずに本番を撮影することに。「こういうことが現場で起こると、作り物ですが、どんどん本物に近付くと思えるんです。もちろんフィクションはある種の嘘をつくことで面白くなることもあるとわかっています。でも、やっぱり好みなんでしょうね。自分は嘘の許容範囲がすごく狭い。物語のためにキャラクターが存在したり、動いたりする、というようなことは自分が映画を作る時はできるだけなくしようと思っているんです」と印象深いシーンの撮影裏を明かした。「言葉にするなら、ある家族の再生の物語、とかなのかもしれませんが、言葉では説明できない細微な感情をめいっぱい詰めこんで映画にしました」と監督自身が語る本作。ぜひその得も言われぬ感覚を劇場で味わっていただきたい。

10月15日よりテアトル新宿ほか全国公開!

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