「この映画、勝ったな」函館出身の作家・佐藤泰志没後30年企画『草の響き』先行試写会に斎藤久志監督&東出昌大が登壇!本作にかけた想いを語る。

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9月23日(木)

佐藤泰志の小説、五度目の映画化として、数々の映画賞を受賞し話題を呼んだ『きみの鳥はうたえる』(18)に続き、函館の映画館シネマアイリス代表・菅原和博によるプロデュースのもと製作された映画『草の響き』。10月8日(金)からの公開に先駆けて、9月22日(水)に舞台挨拶付き試写会を実施。函館の街を黙々と走り続ける男の、生の輝きをスクリーンに描きだした、斎藤久志監督×東出昌大が、本作にかけた想いを語った。

『空の瞳とカタツムリ』(19)『なにもこわいことはない』(13)の斎藤久志監督がメガホンをとり、2020年に佐藤泰志の没後30年企画作品として製作がスタートした本作。心に失調をきたし、妻とふたりで故郷の函館へ戻ってきた主人公・工藤和雄(東出昌大)が、治療のため街を走り始め、やがて平穏を見出していく物語だ。


齊藤監督は「みなさまが一般の方で初めてこの映画を見た方です。こちらが何かをしゃべるよりも、こちらがどうだったか聞きたいですね。今日はよろしくお願い致します。」、東出は「この映画は函館でソーシャルディスタンスを保ちながら、気持ちはみんなでグッと団結して作った作品です。今日みなさんに見ていただけて本当に嬉しいです。よろしくお願い致します。」と挨拶をしてスタート。

東出はオファーをもらった際、「初めて脚本を一読したとき、ラストシーンに惚れ込んでしまって、すぐに「やります」と返事をしました」と即決したという。そして、「撮影に入る前に監督から「共犯関係になろう」と言われ、その言葉もあり現場では本当に監督と一緒に映画を作っていったという手ごたえを感じました」と語った。

本作で5作目の映画化となる、佐藤泰志原作作品を手掛けることについて、齊藤監督は、「プレッシャーを感じると思ったが、東出さんにオファーをし、実際に会って彼がそびえ立つ姿を見たとき、自分で言うのもなんですがこの映画、勝ったなと思ったんです。いい意味で東出さんに全力で乗っかろうと思いましたね。現場でも座長・東出が本当に中心となって、キャスト全員が映画作りを引っ張ってくれました」と振り返った。

最後に東出は、「この映画は一石を投じる映画になると思う」と本作の完成度に自信をみせ、「見終わったあとお客様の心が救われるような、柔らかくなるような印象を受けてもらえると思います。今はコロナもあいまって皆さん心が疲弊してしまうこともありますが、そんな弱った心がちょっとでも晴れるような、この映画が皆さんにとってそんな存在になっているといいなと思っています」とアピールした。

10月8日(金)より新宿武蔵野館・ヒューマントラストシネマ有楽町/渋谷ほか全国順次公開!

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