笑顔と衰弱、引き裂かれた心を象徴『クリーン、シェーブン』主人公の顔をプリントしたTシャツなど発売決定!

(C)1993 DSM Ⅲ Films, Inc. (C) 2006 Lodge Kerrigan. All Rights Reserved.
8月25日(水)

幻覚幻聴、視線に悩まされながらも娘を探し続ける、統合失調症の男の姿を徹底的に抑制されたトーンで映し出した、哀しく陰鬱なサスペンス映画『クリーン、シェーブン』の公開を記念し、Tシャツ(2種)「顔分断Tシャツ」「風景Tシャツ」とパンフレットの発売が決定した。

本作は、ロッジ・ケリガン監督が93年に発表した初の長編作で、『ナイト・オン・ザ・プラネット』(91)、『デッドマン』(95)、『コーヒー&シガレッツ』(03)など、ジム・ジャームッシュ作品の常連スタッフであるジェイ・ラビノウィッツが編集を担当。第20回テルライド映画祭でワールドプレミアの後、第11回サンダンス映画祭や第47回カンヌ国際映画祭の他、ニューヨーク近代美術館でも上映され、そのノイズにまみれた唯一無二の映像表現を、スティーヴン・ソダーバーグ、ダーレン・アロノフスキー、ジョン・ウォーターズといった錚々たる監督たちが、“忘れがたき表現性”と絶賛した。


「顔分断Tシャツ」は、主人公ピーターの笑みを浮かべた表情と、何かを訴えかけてくるような表情がそれぞれ分断・コラージュされており、ピーターの不安定な精神状態を表現している印象的なデザイン。

「風景Tシャツ」は、劇中に度々登場する電線をモチーフとした、一見美しいが物悲しさを感じさせるワンシーンを切り取ったデザイン。いずれも黒をベースに、本作を象徴するシーンや表情が闇の中に配置されたような、作品の余韻を感じることのできる仕上がりとなっている。Tシャツは、シネマート新宿・心斎橋の2館での販売を予定している。

パンフレットには、1996年の本作初公開時の字幕翻訳も務めた、映画評論家の柳下毅一郎氏によるコラムを掲載。このコラムは本作をより深く読み解くための手助けをしてくれる。また、今回25年ぶりに日本で公開する意義について触れた長文考察も併せて掲載。1996年の公開当時には主人公を苦しめる病名が「統合失調症」ではなく「分裂症」と呼ばれていたことなどを筆頭に、初公開当時の社会的背景を含め、この25年間で「統合失調症」に対する認識や、とりまく環境がどのように変わっていったかを解説。映像で表現される不穏さと核となるテーマに迫っている。

世の中は静かであっても、常に頭の中のノイズに悩まされる男。ただ娘に会いたいだけなのに、周りは彼の行動を理解できない。狂っているのはこの男なのか。それともこの世の中なのか。主人公の行動は、ときに目を覆いたくなるほど、観る者に計り知れない痛みや切なさ、やりきれなさを与え、一生脳裏にこびりつき、忘れられない衝撃を与える。

◆Tシャツ:各4,000円(税込)
◆パンフレット:全20P、700円(税込)

8月27日(金)よりシネマート新宿ほか拷問ロードショー

ShareSNSでシェアしよう!

作品紹介

TOP