驚きの、歓びの、ドキュメンタリー『へんしんっ!』斎藤工氏、ブレイディみかこ氏らから絶賛コメント到着!監督が語る〈ラジオCM風 音声予告編〉も完成!

(C)2020 Tomoya Ishida
5月14日(金)

第42回ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2020」グランプリに輝いた『へんしんっ!』。公開に先立ち、各界の著名人からの絶賛コメントが到着。さらに「オープン上映」の試みにつづき、第二弾予告編では、ラジオCM風の音声予告編も到着した。

「どのように届けるかにも想いが込められる」という石田監督の想いから、劇場公開にあたっては、日本語字幕、音声ガイドありの「オープン上映」という新たな上映方法に取り組んだ。さらに第一弾予告編に続く第二弾予告編では、石田監督自身がナレーションを手掛けた〈ラジオCM風の音声予告編〉(※音声のみ)という新しい予告編づくりにもチャレンジ。耳を澄ませて、想像しながらぜひ聞いていただきたい。

映画『へんしんっ!』ラジオCM風 音声予告編

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』などのライター・ブレイディみかこ氏、『プリズン・サークル』で文化庁映画賞・文化記録映画大賞を受賞した映画監督・坂上香氏、写真家で、出演したドキュメンタリー映画『うたのはじまり』が昨年公開された齋藤陽道氏、文筆家・音楽家の寺尾紗穂氏、映画監督・作家の森達也氏らからのコメント、俳優・映画監督の斎藤工氏からは「映画人として私の遥かに先を行く」とメッセージが到着!そして、様々な「障がい」と「表現」をつなぐ活動をしている廣川麻子氏(NPO法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク理事長、東京大学先端科学技術研究センター当事者研究分野)、中川美枝子氏(「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」スタッフ)、松森果林氏(聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐユニバーサルデザインアドバイザー)からもコメントが届いた。

■斎藤工 (俳優/映画監督)
映画人として
私の遥に先を行く石田監督は
映画と言う媒介を通して
我々が対極にあるであろうと思い込んでいる事を見事に中和させ進化させ
気が付くと観るモノの心の形をさりげなく変身させてくれている

■齋藤陽道(写真家)
ささいなことかもしれないけれど、今一度、思い出してほしいことがある。それは、しょうがいのある
「主役・石田智哉」は、「監督・石田智哉」でもあるということ。
えてして重度のしょうがいをもつ人は、どれほど映画の内容が良かろうとも、受け身の「被写体」でしか
ないことが多かった。
しかし、本作では「当事者」が「監督」であり、かつ「主役」でもある。つまり撮影・編集された映像の
すべてが「当事者」としての意識の元に組まれたということであり、そうした造りにおいてすでに本作は
唯一無二なのだ。
自分とは異なるからだの他者と話をして、直接触れて向きあうことで、いやおうなく変わってしまうこと
への戸惑いと喜びが、そっけなく、淡々と、過激に、つむがれている。なんて愛おしい。

■坂上香(ドキュメンタリー映画監督)
監督は、イマドキの優しい大学生。
身体しょうがいという“個性”を持っている。
ただ、それだけのこと。
でも、それが、大きな障壁になる社会。
と思いきや、石田監督は周囲に頼りまくって映画を作った。
私は、エンディングのダンスを見て、涙がこぼれた。
個性が触れ合うことで、その先に行けそうな気がしてーー。

■寺尾紗穂(文筆家/音楽家)
現代人が失った
言葉の無い原初的な触れ合い。
ラストのダンスは
そんな接触のいくつもの連なりだった。
相手の領域への侵犯のようにみえながら
それは控えめな愛に満ちていた。

■中川美枝子(「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」スタッフ)
「私」の物語を見つけて表現することは、決して簡単なことではありません。自分事なのだから、他人に
託すわけにもいかないし、かといって一人だけで描き出せるものでもないのです。「受け身」でもなく、
「暴君」でもなく、自分に素直になってみる。それは、弱さと迷いを仲間に共有しながら、「面白い!」
を追求し続けることなのかもしれません。

■廣川麻子(NPO 法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク理事長、東京大学先端科学技術研
究センター当事者研究分野)

人を見る時、わたしたちはカテゴライズしてしまう。
ろう者、全盲、車椅子ユーザー、男性、女性、学生、教授、ダンサー、通訳…
本作は字幕や音声ガイド(が流れていることを表現する字幕マーク)を体験することで
カテゴリを超え、人と人が出会い、語り、触れる。
他者を「知る」旅路は無限であり、豊かな世界がそこにあった。

■ブレイディみかこ(ライター)
- 3 -
踊ることが表現で、ケアが他者と踊ることなら、ケアとは表現だ。眉間に皺を寄せて考えていたら、「ハッピーな顔して何を見てるんだ」と家人に言われた。はっ。こっちもへんしんしていたらしい。

■森達也(映画監督・作家)
舞台が終わった後の石田監督に注目してほしい。
瞳、視線、指、胸、身体、空間すべてがひらかれている。
他者との対話による信頼関係に、無防備な身体を預けることによって
自分のからだを発見していくプロセスは
受け身の身体から表現する身体へと変身する。
自己と深く関わっていくことは自由になることだ。
「へんしん」とは変身し続けることなのだろう。 ――松森果林(聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐユニバーサルデザインアドバイザー)
観終えてまず思う。自分はちょっとすごいものを観た。いや観たじゃない。何だろう。感じた。いやこれも微妙に違和感がある。観た。聴いた。感じた。気づいた。体感した。……思いつく述語のすべてがぴったりと適合しない。ふわふわ。だけどずっしり。他に言葉が見つからない。でもこれだけは言える。かつてない映画体験だ。

6月19日(土)より、ポレポレ東中野、シネマ・チュプキ・タバタにて公開、他全国順次

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作品紹介

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