『ムーンライト』や『レディ・バード』など作家性の強い作品で今やオスカーの常連となったA24と、『それでも夜が明ける』でエンターテイメントの定義を変えたブラッド・ピットのPLAN Bがタッグを組んだ『ミナリ』。
コロナの影響で例年より1か月遅れで開催されたアカデミー賞授賞式。多くの授賞式がリモートやバーチャルで行われてきた中、対面式で行われた本イベントには、各候補者やプレゼンテーターのブラット・ピットやホアキン・フェニックス、ハリソン・フォード、リース・ウィザースプーンなどセレブが集結!密を避けるため招待人数を減らし、ロスアンゼルスのダウンタウンにあるユニオン駅に会場を設け、ドルビーシアターほか、世界各地の会場を多次元でつなぐ異例の開催となった。
見事、助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンは、ブラックのドレスにシルバーのアクセサリーをあわせたシックな装いで登場。プレゼンテーターのブラット・ピットに「ブラット・ピットさん、やっとお目にかかれて嬉しいです。タルサで撮影していたとき、どこにいらしたんです?お会いできてとても光栄です」とコメントし、会場を沸かせた。また、名前の発音をよく間違われることに自ら触れ、「今夜は何と呼ばれても構いませんよ、許しましょう(笑)」とユン・ヨジョン節炸裂!会場の空気を和やかにした。初のオスカー獲得については「私に投票して下さったアカデミー会員の方々に大いなる感謝をしたいと思います。素晴らしい『ミナリ』のファミリーです。スティーヴン、アイザック、イェリ、ノエル、アラン。私たちは家族になりました。そして何より、リー・アイザック・チョン、彼がいなければ私はここにいません」と感謝を述べた。韓国人俳優の助演女優賞受賞は初の快挙!アジア人では64年ぶり2人目となり、歴史に残る偉業達成となった。
<スピーチ全文>
◆ユン・ヨジョン
ブラット・ピットさん、やっとお目にかかれて嬉しいです。タルサで撮影していたとき、どこにいらしたんです?お会いできてとても光栄です。ご存知のように私は韓国出身です。私はユン・ヨジョンというのですが、ヨヨンとかユジョンとも呼ばれます。今夜、何と呼ばれても構いませんよ、許しましょう。(笑) 私は地球の反対側で暮らしているんです。いつもテレビでアカデミー賞授賞式を見ていました。私たちにとって(アカデミー賞授賞式は)テレビ番組でした。でも実際、ここに来ることができました。とても信じられません。では落ち着きます。私に投票して下さったアカデミー会員の方々に大いなる感謝をしたいと思います。素晴らしい『ミナリ』のファミリーです。スティーヴン、アイザック、イェリ、ノエル、アラン。私たちは家族になりました。そして何より、リー・アイザック・チョン、彼がいなければ私はここにいません。私たちのキャプテンで監督でした。感謝します。心から感謝します。私は競争というものを好ましく思いません。どうして私がグレン・クローズさんに勝つことができましょう。何度も彼女の演技を拝見してきました。5人のノミ二―がいます。それぞれの作品の勝者です。異なる役柄を演じました。ですので、競争などふさわしくありません。私は多分少し運が良かっただけなんだと思います。少しだけラッキーだったんです。アメリカン・ホスピタリティ、おもてなしという気持ちかもしれませんね。韓国人俳優に対してへの。ありがとうございます。仕事のために家を空けさせてくれた2人の息子に感謝したいと思います。愛する息子よ、(オスカー像を掲げて)これがママが一生懸命仕事をした結果よ!そして、(私が出演した)最初の監督キム・ギヨンにも捧げたいと思います。天才的な監督であり、ともに、最初の映画を作り上げました。彼は誇らしく思ってくれたと思います、生きていれば。みなさんに心から感謝申し上げます。
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第93回アカデミー賞『ミナリ』助演女優賞 ユン・ヨジョン受賞!!
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