日仏合作映画『海の底からモナムール』公開記念舞台挨拶に桐山漣、清水くるみ登壇!

(c) Besoin d’Amour Film Partners
12月7日(月)

日仏合作映画『海の底からモナムール』の公開を記念し、12月5日、主演の桐山漣と清水くるみが舞台挨拶に登壇し、フランス人監督ならではの本作のリアルな幽霊像や、エロさなどについて語った。

本作は、エリック・ロメール監督作品の音楽を担当するなど、多岐に渡って活躍するフランスのロナン・ジル監督の長編2作目。溝口健二や増村保造の影響を受け、念願の日本で本作を撮影したジルは、日本のキャストで全編日本語ながら、日本の従来のホラー映画の幽霊とは違う、足があり、セーラー服を着ていて、性欲もある、オリジナリティ溢れるヒロインを描き、ホラーファンもロマンティクなフランス映画ファンも必見の一作となっている。

本作で清水くるみが演じるミユキは、10年前、イジメに遭い、崖から飛び降り、17歳のままの姿で海底にいるという設定。桐山漣は『貞子』『呪怨-ザ・ファイナル-』で日本2大ホラーに出演したが、日本のホラーに出てくる幽霊とミユキの違いを聞かれ、ミユキの行動は、桐山演じるタクマを好きがために、という感じで、桐山は、「びっくりさせるような演出はあったけれど、『怖がらせにやってきた』という感じはしなかったです」と回想。

清水はミユキを演じるにあたって、「私は幽霊だと思って演じていなかったです。映画を見たら、『あっ幽霊だ』と思いました。リアルな感じの幽霊です。現場でもロナン監督に、『そのまま等身大で演じて』と言われていたので、『ザ・幽霊』という認識はなく、死んでしまって、そこに気持ちが残っているという感じで演じていました」と語った。

ミユキが桐山演じるタクマの彼女の鼻血をストローで吸うというシーンが衝撃的で、同時にエロティックに見えるが、鼻血を吸うという行為に関して、清水は、「最初に台本を読んだ時に、『どういうこと?』って思って、想像がつかなかったです。私が三津谷(葉子)さん(演じるカオリ)の鼻から血を吸うんですけれど、現場では大変な事が多くて、エロいなという感じはなかったですが、映画を観ると、『なんかすごい素敵!』という日本人には表現できないようなエロさがあるシーンだなと思いました」と感想を述べた。桐山も、「なかなかない発想だよね!ストローっていうのもね!」と同意。監督は、17歳で性体験がないまま死んだミユキが、大人のカオリから経験を吸い取るという思いからできたシーンだそう。

桐山は幽霊のミユキに「愛してる」ではなく「愛して」と言われますが、言われる側としては、違いはあるか聞かれ、「『愛して』ってなかなか言われたことはないっていう感じですね。すごくストレートだという印象。普通『あなたを愛してる』と言うけれど、『私を愛して』という表現方法も珍しいな、と新鮮に思いました」と撮影当時の感想を語った。

桐山は、フランス人監督ならではの愛情表現のシーンに戸惑ったそう。ネタバレになるので詳しくは話せないとのことだが、「浜辺で転がります」と観客に意味深なヒントを与えた。

最後に、桐山は、「こうやってたくさんのお客様に集まっていただき、すごく楽しみにしてもらっていたんだなと実感しています。肩の力を抜いて見てもらえると嬉しいです」、清水は、「フランス人によるホラーなんですけれど、解釈としては、ラブストーリーの方に重点を置いて観ていただきたいと思います。」とメッセージを送り、公開記念舞台挨拶は終了した。

アップリンク吉祥寺にて公開中 全国順次公開

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