もう一度観たいあの映画 VOL.23『メメント』

もう一度観たいあの映画 VOL.23『メメント』

監督:クリストファー・ノーラン 主演:ガイ・ピアース

【STORY】
保険会社の調査員をしているレナードは強盗に襲われ、妻を殺されてしまう。その時の強盗との格闘で頭部を強打し、わずか10分間しか記憶を保てない前向性健忘症を患ってしまう。レナードは記憶を残すために自分の行動をポラロイドカメラで撮影しメモをとる。さらに重要なことは自分の体にタトゥーを彫って記憶を残していく。果たしてレナードは犯人を見つけ出すことができるのだろうか。

【解 説】
クリストファー・ノーラン監督の2作目『メメント』、本作も監督のこだわり「時間」が巧みに利用されています。一つはレナードが前向性健忘症で10分しか記憶が持たない、10分前のことは何一つ覚えていないんです。
もう一つはストーリー展開。映像はモノクロとカラーに分かれていて、それぞれの映像が交互に映し出されていきます。モノクロは時系列通り物語が過去から現在に向かって進んでいきます。カラーは逆に現在から過去に向かって物語が進みます。
言葉で説明するとわかりにくいのでアルファベットで説明すると…『メメント』がA(始まり)~G(終わり)までの物語とすると、モノクロ映像はA→B→Cと進み、カラー映像はG→F→Eと進んでいきます。そして、映画は物語のど真ん中=Dでエンディングを向かえます。
このストーリー構成がわかっていないと、ちょっと内容を理解するのは難しいと思います。途中で物語が時系列と逆?と気づいても、その時にはもうこの映画にはついていけないでしょう。

超難解な映画ですが、エンディングでは、妻殺しの意外な犯人とレナードが都合のいい事実のみを取捨選択していたことなどなど…、すべての真相が語られます。が、すべてに合点がいくかというと、やはり謎が残ります。2度、3度と観ないと厳しいかもしれません。
ちなみに「メメント」、聞きなれない言葉ですが、ラテン語で「思い出せ」といった意味になります。まさに映画の内容そのものですね。

クリストファー・ノーラン監督最新作『TENET テネット』大ヒット上映中です。
◇『TENET テネット

地球の寿命はあとわずか!地球に代わる新たな星を探しに一人の父親が宇宙に旅立つ…
◇『インターステラー

ドイツ軍に追い詰められた40万人の兵士を救う史上最大の救出作戦を描く
◇『ダンケルク

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作品紹介

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