デニス・ホッパー監督・主演『デニス・ホッパー/狂気の旅路』豪華コメント、続々到着!

(C) 1971 Hopper Art Trust, 2018 Arbelos
12月6日(金)

ハリウッドの異端者にして鬼才、デニス・ホッパーの監督2作目『ラストムービー』が、12月20日 (金)より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開となる。日本では88年の初公開以来、31年ぶりの再上映となる。

インディペンデント映画史上空前の興行収入を叩き出した初監督作『イージー★ライダー』(69)でカンヌ映画祭・新人監督賞受賞、アカデミー賞の脚本賞にもノミネートされ一躍時代の寵児となったデニス・ホッパーが、最終編集権を含む完全なクリエイティヴの自由を得て念願の企画を映画化した渾身の監督第2作目『ラストムービー』。これは、商業映画至上主義のハリウッドが初めて獲得した、真なる芸術映画といえるだろう。だが、この危険な爆発物の如き作品を、ハリウッドは恐れ、映画は短期間での公開後ほぼお蔵入りの状態となり、ホッパーは映画監督としてはその後約10年間の空白期間を迎えることになる。一部に本作を熱狂的に待ち望むものはいたが、未だかつてこの作品が正当な評価にさらされたことはなかった。

2019年――いよいよこの皮膜が破られる。論理的に精巧に作られた映画でもなければ、安心できる娯楽を提供する映画でもない。そんなものを求める観客には「ファック!」とデニス・ホッパーはその中指を突き出すだろう。では『ラストムービー』とは何か?本作を愛してやまない著名人の方々から届いたコメントは下記の通りである。

いまこれを見れば少しも難解でない。入れ子構造も夢と現実の混合も現代ではもう理解可能なものだ。《十年早すぎた》といってもいい。しかしそれでもなおこの映画は、わけのわからない魔力を持っている。傑作というより怪作というにふさわしい。おそらくこの映画は十年後にも《十年早過ぎた》といわれるだろう。
―川本三郎(映画評論家) ※同作品のビデオ・パッケージ掲載のコメントより抜粋

デニス・ホッパーの狂気じみた存在の奥深さと、数々のアーティストにインスピレーションを与え続けてきた尽きせぬ源泉の秘密を知るには、これを観るしかない。31年前に日本で初公開された時には、僕も劇場に駆けつけた。まさかハリウッドでこんな映画が撮られるとは。「メジャーな奇作」にして映画史上稀に見る特異点。
―椹木野衣(美術批評家)

とにかく狂った映画。素晴らしい。大好きだ。
今から約25年前、高校時代に観た。なにがなんだか分からなかったが、その分からなさに変な心地よさがあった。しばらくして、あの心地よさの正体が分かった。深酒して酔っぱらい、頭がぐるんぐるんになった時、「あ、これは『ラストムービー』を観た感覚に似てるな」と思った。
そして今回の再会。また心地よい悪酔いに浸れた。酒の味を知ってからだから、以前よりも格別な体験ができた。
―春日太一(時代劇・映画史研究家)

その他コメント全文は公式サイトへ!!

12/20(金)新宿シネマカリテほか全国順次公開
同時公開:ドキュメンタリー『デニス・ホッパー 狂気の旅路』

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