トップスケーターの⾐装を⼿がけてきたデザイナー、伊藤聡美さんによる⾐装 展 “The Art of Costume Design” 開催!

(c) New Black Films Skating Limited 2018 / (c) 2018 Dogwoof 2018
5月28日(火)

5月31日(金)より公開される『氷上の王、ジョン・カリー』の公開を記念してこれまで羽生結弦選手ほか国内のトップスケーターの⾐装を⼿がけてきたデザイナーの伊藤聡美さんによる衣装展 “The Art of Costume Design” がアップリンク吉祥寺 ギャラリースペースにて開催される。

アイススケートをメジャースポーツへと押し上げ、さらに芸術の領にまで昇華させた伝説の五輪フィギュアスケート金メダリスト、ジョン・カリーを追った本作。ジョン・カリーは、衣装についてパフォーマンスにおける重大な⼀要素として考えており、自らの衣装を手がけていた。伊藤さんは、ジョン・カリーの衣装について「現在のスケート界にも多大なる影響を与え続けていると感じます」と述べている。

会場には、伊藤さんが手がけた、宮田大地さん・木原万莉子さん・岩元こころさん元選⼿が実際に競技で着用した計3点の貴重な⾐装を展⽰される。

【展示衣装】
◆岩元こころ「マラゲーニャ」(2016-17)
黒を基調としたドレスと赤いバラの髪飾りで妖艶な雰囲気を持たせた衣装。装飾は竹ビーズの刺繍をふんだんに使い力強さを表現している。飾りは落ちたら減点になるため、特に刺繍は神経を使い衣装に縫い付けていく。

◆木原万莉子「幻想曲さくらさくら」(2015-17)
編曲に合わせて和洋折衷をイメージ。さくら吹雪が舞う光景を装飾で表現している。スカートも桜の花びらをイメージして花型になっているので、スピン(回転)をした時に目を引き、印象に残る衣装。

◆宮田大地「グラディエーター」(2018-19)
グラディエーターの主人公は雄々しく大地に還る。この衣装を着て引退すると告げられていたので、ご本人の名前「大地」をコンセプトに製作。今までの戦いの跡や砕けた鎧のパーツ、大地から新しい樹が生え、新しい旅立ちを物語る衣装。


【伊藤聡美さんより】
フィギュアスケートはスポーツでありながら表現力も求められる「アートスポーツ」です。
衣装は採点上考慮されませんが、プログラムの世界観を作り上げ、視覚的な表現の役割を担っております。
ジョン・カリーも自身で衣装をデザインし、よりアート性の高いプログラムを追求していました。
「青き美しきドナウ」ではブルーのストレッチベロアにシルバーの切り替えを入れて「月に照らされたドナウ川」を衣装で表現しています。
「Moonskate」では暗闇の中にぼんやりと真っ白な衣装が照らされ、彼の美しさと苦痛を同時に引き出している衣装に見えました。
ジョン・カリーは衣装も芸術の一部として捉え、現在のスケート界にも多大なる影響を与え続けていると感じます。

私自身が選手ではないからこそ、選手が「この音楽(プログラム)で何を表現したいのか」考察をしてから、物語を衣装に落とし込み、ジャッジや観客に選手の想いと世界観が伝わるように心がけています。
衣装のデザイン面はもちろんですが、スポーツである以上機能性も考慮しなくてはなりません。
近年、高難度のジャンプに挑戦する傾向が多く見られるため、より伸縮性の高い素材を使い、出来るだけ軽く仕上げていきます。

今回の展示衣装は、実際に選手が競技で着用していた衣装です。衣装の芸術的な面と機能的な面、何より選手の想いが伝わる展示となっております。

ジョン・カリーの追求していた芸術が、現代にも受け継がれているのをこの展示を通して感じて頂けたら幸いです。


【伊藤聡美 衣装展“The Art of Costume Design”】
■開催期間:2019年5⽉31⽇(金)~
■場所:アップリンク吉祥寺 ギャラリースペース
■入場料:無料

STMITO-フィギュアスケート衣装製作Archive

5月31日(金)、新宿ピカデリー、東劇、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

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作品紹介

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